省エネビルの新利点
2025-03-28 13:27:25

省エネ・脱炭素ビルがオーナーとテナントにもたらす新たなメリット

省エネ・脱炭素ビルの新たな評価指標の誕生



日本の省エネルギー意識が高まる中、株式会社NTTファシリティーズが革新的な取り組みを開始しました。NTTファシリティーズはデロイト トーマツ グループと協力して、新たな省エネ建築物の評価指標を開発しています。この指標は、エネルギーや光熱費の削減効果だけでなく、労働環境や業務の生産性向上につながる「Non-Energy Benefits(NEBs)」と呼ばれる新たな概念も含まれています。

この取り組みの背景には、特に日本においてテナント型オフィスビルが多く存在する現状があります。これまでのNEBs指標は自社所有のオフィスビルに限定されていましたが、今回の新たな指標はテナント型ビルにも適用可能なデータを基にしています。

NEBsの重要性



省エネ建物がもたらす効果は、単なるコスト削減にとどまりません。健康増進や生産性向上といった非金銭的な利益を数値化する手法は、ビルオーナーとテナントが省エネに取り組む際の意思決定を支援するものです。今回の指標作成により、テナント側でも自らの利益を理解し、ビルオーナーとの協力関係を強化することが期待されます。

さらに、NTTファシリティーズは、今後この指標を全国各地のビルに展開していく計画を立てています。これにより、さらなるデータの蓄積が期待され、持続可能な社会に向けた新たな基準が確立されるでしょう。

具体的な数値と効果



実際に、約40,000㎡の規模を有するオフィスビルで、ビルオーナー側のNEBs効果が年間20百万円、テナント側のNEBs効果は217百万円であると算出されました。この評価には、オーナーとの協力による情報収集やアンケート調査が含まれており、信頼性の高いデータが得られています。

テナントビル特有の利点としては、スタートアップ企業との交流や、共用施設の活用によるコストの抑制と健康増進が挙げられます。これらの効果はテナント間のシナジーを生む一因となり、コミュニケーションの活性化やイノベーションの促進に寄与しています。

今後の展望



今後、NTTファシリティーズは、テナント型オフィスビルの開発や運用を行う企業と連携し、NEBs指標の効果をさらに検証していきます。また、環境省の「リーディングテナント行動方針」と整合させながら、ZEBの推進を目指します。さらにカーボンニュートラルの実現を目指し、地域社会全体での脱炭素化に向けた取り組みを強化していく方針です。

省エネ建物を活用することによって、企業の持続可能性を高め、健康に配慮した労働環境を実現することが、現代のビジネスに求められています。今後もNEBs指標の普及を通じて、より多くの企業がこの取り組みに参加し、持続可能な未来を構築していくことが期待されます。


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会社情報

会社名
株式会社NTTファシリティーズ
住所
東京都港区芝浦3-4-1グランパークタワー
電話番号
03-5444-5112

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