新たな協働プロジェクトの発表
2025年12月1日、テラ・ルネッサンスとNPO法人あいむは、若者の未来を共に支えるための包括連携協定を締結しました。両団体は、国連のECOSOC (経済社会理事会)から特殊諮問資格を与えられた政治的信頼のある組織です。これまでテラ・ルネッサンスは、国内の困難を抱える若者に対して支援を行う一方、あいむは福岡の繁華街でのアウトリーチ活動を通じて、支援が届きにくい若者たちに寄り添ってきました。
この協定は、両団体が持つ知見や資源を組み合わせ、より効果的な支援を行うための新しいモデルの構築を目指しています。チームワークを重視し、共に歩むことで、若者たちの未来に明かりをともします。
「若者の明日をともにつくる 協働プロジェクト」宣言
プロジェクトの目的は、次の3つの基本理念に基づいて進められます。
1. 一人ひとりに出会い、かかわりを広げること
2. ともに歩み続け、未来を育てること
3. 日本に希望の種を広げ、平和を築くこと
この宣言は、支援が必要な若者にこちらから出会い、必要な支援へとつなげていくことを約束しています。
壮大な背景と急増する相談ニーズ
最近30年間で、全国の児童相談所における虐待や孤立に関する相談は200倍にも増加しました。この事実は、子どもや若者たちが抱える問題の深刻さを示しています。多くは、相談窓口の存在を知りながらも「誰に相談すればいいかわからない」といった理由から、孤独に苦しむ現状に直面しています。
あいむの取り組み
あいむは、夜の繁華街でのアウトリーチ活動を行い、出会うことを重視しています。単なる相談を待つのではなく、自ら出かけて行き、若者たちに寄り添いながら、彼らが相談しやすい環境を整えています。フリースペースでの居場所づくりから、相談・同行支援、緊急宿泊支援、食糧支援、学習支援にまで対応し、信頼関係を築くプロセスを大事にしています。
「一緒に歳を取る支援」という言葉は、単なる短期的な解決策ではなく、長い目で若者たちと共に成長し、彼らの人生に寄り添っていくという姿勢を象徴しています。
テラ・ルネッサンスの活動
一方、テラ・ルネッサンスは、紛争地域や被災地において20年以上の実績を持つ団体であり、若者だけでなく、地域全体を対象にした自立支援を行っています。特に、ウガンダでの元子ども兵への支援は、高く評価されており、支援を受けた者が次の世代を助ける「恩送り」の文化を育んでいます。これにより、あいむが重視する「長期的に共に歩む支援」との相互作用が生まれます。
協力の方向性
両団体は、連携によってアウトリーチ活動の拡充、研修・人財育成、政策提言、市民への啓発活動を共同で行うことを目指しています。特に、困難を抱える若者へ新たな支援モデルを構築し、実際に彼らに届く形での支援を実現したいとしています。
代表者のコメント
協働プロジェクトに関するコメントとして、テラ・ルネッサンスの吉田真衣理事長は、「困難な状況にある若者が増加する中、今求められているのは、出会いを大切にした持続的な支援です」と語りました。また、あいむの藤野荘子代表理事は「何が子ども・若者の利益に資するのかを常に問い、活動を進めていきたい」と述べ、両団体の共通の使命感を示しています。
団体概要
所在地:京都府京都市
活動内容:紛争・被災地での支援や啓発活動
公式サイト:
terra-r.jp
所在地:福岡県福岡市
活動内容:アウトリーチ支援、相談支援
公式サイト:
aim-ibasho.org
この包括的な協力関係を通じて、新しい時代の若者支援がどのように進化していくのか、注目が集まっています。