ハラスメント検索の変遷
2024-06-27 17:33:38

検索ビッグデータが語るハラスメントの変遷: 2014年から2024年、社会の意識と変化が明らかに

検索ビッグデータが映し出す、ハラスメントに対する社会意識の変化



LINEヤフー株式会社が提供する「ヤフー・データソリューション」は、2014年から2024年5月までの「○○ハラスメント(とは)」に関する検索ビッグデータを分析したレポートを公開しました。

レポートによると、2014年と比較して2023年のハラスメント関連キーワードの検索数は3倍以上に増加しており、近年、ハラスメントに対する関心が年々高まっていることがわかります。

定着したハラスメントのキーワード: モラハラ、パワハラ、セクハラ、アカハラ、スメハラ



分析対象となった「○○ハラスメント(とは)」「○○ハラ(とは)」の上位10キーワードを調べた結果、ほとんどの年で「モラハラ(モラルハラスメント)」、「パワハラ(パワーハラスメント)」、「セクハラ(セクシャルハラスメント)」、「アカハラ(アカデミックハラスメント)」、「スメハラ(スメルハラスメント)」といったキーワードが上位にランクインしていました。これらの言葉は、社会に広く浸透し、ハラスメントに対する認識が共通して認識されていることを示しています。

一時的に注目されたキーワード: マタハラ、パタハラ、カスハラ



一方で、特定の期間のみ検索数が多かったキーワードも存在しました。「マタハラ(マタニティハラスメント)」は2014年から2017年にかけて多く検索されていましたが、その後は減少傾向にあります。これは、マタハラという言葉が社会に浸透し、問題への認知度が高まったことで、企業や社会全体で対策が進んでいる可能性を示唆しています。同じく育児参加する父親への不当な扱いに対する「パタハラ(パタニティハラスメント)」も同様の傾向が見られます。

一方、「カスハラ(カスタマーハラスメント)」は2018年から急上昇し、2024年には「モラハラ」に次ぐ2位にランクインしました。これは、近年、顧客からの理不尽な要求や暴言といったカスタマーハラスメントが社会問題化していることを反映していると考えられます。

社会状況を映し出すユニークなハラスメント



特定の年にのみ出現したユニークなハラスメントのキーワードも興味深いものです。例えば、「家事ハラ(家事ハラスメント)」は、家事に関するダメ出しなど相手を不快にさせる行為を指し、2019年に注目を集めました。これは、共働き世帯の増加やジェンダー役割に対する意識の変化を背景に、家事分担や役割に関する問題がクローズアップされたことを反映していると考えられます。

また、2020年には「ワクハラ(ワクチンハラスメント)」がランクインしました。これは、新型コロナウイルス感染拡大の影響で、ワクチン接種に関する強制や圧力が社会問題となったことを示しています。このように、特定の年の流行や社会状況を反映したハラスメントのキーワードが出現することもあります。

ハラスメント問題に対する意識向上と課題



検索データの分析から、ハラスメントに対する社会意識が年々高まっていることがわかります。しかし、同時に、新たなハラスメントが生まれ、問題が複雑化していることも明らかです。今後、社会全体でハラスメント問題への理解を深め、適切な対応を進めていくことが重要です。


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