新たなマーケティングの潮流、ライブエンタメリサーチの魅力
株式会社博報堂が提供する「HAKUHODO EC+」は、ライブコマースと独自開発のマーケティングオートメーション(MA)ツールを駆使し、SNSライブマーケティングの戦略を一新するための新たな取り組みを開始しました。特に注目されるのは、ライブ配信をリサーチに応用するソリューション「ライブエンタメリサーチ」です。
生の声を活用した新しいリサーチ手法
最近、オンラインショッピングにおいて「ライブコマース」が新たなトレンドとして浮上しています。これは、リアルタイムでの配信を通じて消費者と直接つながるスタイルで、HAKUHODO EC+はこの新たな顧客接点を生かす方法を研究してきました。ライブ配信中のコメントや視聴者の反応は、消費者の心の声を直接反映する貴重なデータとして活用できるのです。これを踏まえ、HAKUHODO EC+はライブ配信の内容を商品開発やマーケティング施策に組み込む新しいアプローチを切り開きました。
この「ライブエンタメリサーチ」では、HAKUHODO EC+に所属するコマースクリエイターが意図的に設計したライブ配信企画を実施します。そうすることで視聴者からのインサイトを引き出し、さらに感情や行動データを結びつける解析を行うことが可能になります。実際には、コメントを通じてリサーチし、得られたフィードバックを「商品開発」や「広告戦略」、さらには「顧客関係管理(CRM)」などの分野で活用していくのです。
たとえば、実際に商品を購入した人とライブ視聴者の生の声を集めて分析することで、消費者が実際に何に共鳴するかを明確にし、マーケティングメッセージをさらに進化させることができます。このアプローチは、リサーチと購入促進のダブルの役割を果たすことができ、企業にとって非常に有益な手法となります。
美容ブランドReFaとのPoCの成果
さらに、HAKUHODO EC+は株式会社MTGの美容ブランド「ReFa」との共催で「ライブエンタメリサーチ」のPoC(概念実証)を実施しました。このプロジェクトでは、ユーザーインサイトを抽出することを目的として、実際のライブ配信企画をHAKUHODO EC+の戦略プランナーとクリエイターが設計し、テイラーアップが提供する「SNS force」を用いてデータを取得しました。
データ分析の結果、SNS行動データやライブ配信中のコメント内容、購入データを結びつけた新たな訴求ポイントが浮かび上がりました。この新たなアプローチの結果、デジタル広告の効果が従来よりも良好で、多くの成果を上げました。さらに、リアルな視聴者の反応を受けて、ターゲットペルソナの見直しや設定の改善が可能になり、今後の配信の効率化にも寄与すると考えられています。
今後の展望と市場への影響
HAKUHODO EC+は今後も、ライブコマースをはじめとする次世代の商業技術に関する知見を深め続ける予定です。これにより、企業のマーケティングデジタルトランスフォーメーション(DX)や事業成長をフルファネルで支援していくことを目指しています。新しいコマースの挑戦に向け、企業はますます多様化した戦略を駆使する必要があるでしょう。ライブエンタメリサーチがその一翼を担うことで、消費者と企業とのより密接なコミュニケーションが実現されることを期待しています。