第27回IHF女子ハンドボール世界選手権を振り返る
今回の女子ハンドボール世界選手権は、オランダとドイツの共催で行われ、選手たちの懸命な戦いが注目を集めました。日本代表「おりひめジャパン」は、結果的にベスト8には届かなかったものの、選手たちの姿からは見逃せない成長と可能性がうかがえました。
困難なスタートを乗り越えて
大会は11月26日に開幕しましたが、日本は予選ラウンドの初戦でデンマークに敗北し、続くルーマニア戦でも勝利を逃してしまいました。これにより連敗スタートとなり、チームは苦しい状況に立たされました。しかし、選手たちはその逆境に屈せず、気持ちを切り替えていく姿勢を見せました。新井翔太コーチを支えに、選手たちは次第に連携を強め、初戦の緊張感から解放されていきました。
特に3戦目のクロアチア戦以降は、勝ち続ける強さを発揮しました。選手たちの間でのコミュニケーションや意思疎通が深まり、特にゴールを守る亀谷さくらや司令塔の相澤菜月など、経験豊富な選手たちが中心となり、チーム全体がひとつにまとまっていきました。後半の得点力向上もあり、クロアチア戦では逆転に成功し、素晴らしいプレーを見せました。
確かな成長を感じた世界選手権
デンマーク戦、ルーマニア戦での連敗からメインラウンドに突入した「おりひめジャパン」は、スイス戦での勝利をきっかけに、ハンガリー戦では引き分けに持ち込む健闘を見せました。この結果、チームはグループⅠで4位に輝き、最終的に全体で13位という成績を収めました。この成績は、32ヵ国が参加する大会において、前々回の11位に次ぐ好成績となりました。
なお、素晴らしい戦いを繰り広げた選手たちは、次なる課題として2026年に行われるアジア競技大会とアジア選手権、2027年のロサンゼルスオリンピック予選を見据えています。今回の経験を生かし、さらなる進化を誓う「おりひめジャパン」の未来に期待がかかります。
監督の見解と選手たちの意気込み
モーテン・ソウバク監督は、選手たちが試合ごとに戦術スキルを高めていく様子を評価し、「期待以上の成果が得られた」と嬉しそうに語りました。次なる目標設定が重要であり、日本のアイデンティティを活かしたプレースタイルの構築にも意欲を示しています。
選手たちは、1年後の大会に向けて、地道に練習を重ね、さらなるレベルアップを目指します。この大会で得た自信と課題を胸に、彼女たちの未来は明るいと言えるでしょう。
今後も女子ハンドボール日本代表「おりひめジャパン」の活躍から目が離せません。彼女たちの挑戦に、引き続きご注目ください。