AI駆使の新たな害虫調査システム「TENRYO」
JAグループの一員であるJA豊橋が、株式会社ミライ菜園と共同で新たな害虫調査システム「TENRYO」を導入しました。これはAIを活用して、従来のフェロモントラップに代わるもので、農家にとって大きなメリットとなることが期待されています。
1. AIによる予測の革新
「TENRYO」は独自開発されたAIが病害虫の発生を予測し、予防的な防除のタイミングをアラートするアプリです。このアプリの導入により、JA豊橋は全営業指導員がこのシステムを使用しており、効率的な農業指導を行っています。
現在、キャベツやブロッコリー、タマネギなどの作物に対応しており、徐々に新たな作物にも対応予定です。この技術によって、病害虫の早期発見が可能になり、農家はより早い段階での対処ができるようになります。
2. 業務の効率化
従来のフェロモントラップによる調査は設置や回収、集計に多くの時間がかかるため、月に40時間以上の作業が必要でした。しかし、TENRYOに切り替えることにより、その作業時間を約90%削減できる見込みです。削減された時間は、農家との対面でのコミュニケーションに充てられ、よりきめ細やかなサービスにつながります。
3. 気候変動への対応
近年の気候変動によって、害虫の発生状況が予測しづらくなっています。こうした環境下において、TENRYOのようなAIによる予測システムが重要となります。このアプリは、各地域の気象データと利用者から集まる情報を基に害虫の発生を