春日井の新校舎
2025-04-15 15:22:06

愛知県初の木造混構造校舎が春日井に誕生、環境教育にも期待

愛知県初の木造混構造校舎が開校



愛知県内で初めてとなる木造混構造校舎が、春日井市に位置する愛知県立春日井高等学校に完成しました。この新校舎は、中央部分が木造、両端が鉄筋コンクリートで構成され、3階建ての耐火建築物として設計されています。地域産材の利用を通じて教育効果と脱炭素社会の実現を目指す、この新しい試みに注目が集まっています。

1. 校舎の特徴


新校舎は、木材を贅沢に使用した約525m3の木材が使われており、そのうち約85%にあたる454m3が愛知県産材です。これにより、学校のみならず地域全体に貢献する建物が誕生しました。

教室は木造で作られ、木の調湿効果により空気の乾燥を防ぎ、学習に集中できる環境が整えられています。自然とのつながりを持つことで、生徒たちが環境に興味を抱くきっかけを提供する役割ともなっているのです。さらに、建物内部に設けられた昇降口も純木造のデザインで、木の温もりを感じられる空間となります。

2. 混構造のメリット


この校舎の設計では、平面混構造が採用されており、コストの低減と高耐震性が実現されています。木造の部分は鉄筋コンクリート造よりも基礎に与える荷重が少なく、その結果施工コストを削減できます。また、耐震性を強化するため、鉄筋ブレースを設置し、地震発生時の安全を確保しています。これにより、明るく開放的な学習環境が生まれています。

3. 環境に優しい設計


外観は大屋根とバルコニーが特徴的で、外壁への雨の影響を軽減するための工夫が施されています。このように環境に配慮した設計がなされ、日常のメンテナンスコストも削減できる点が評価されるでしょう。

4. 脱炭素社会の実現に向けて


本校舎では、資材調達から建設、修繕、解体に至るまでのライフサイクルを通じてCO2の排出量を計算し、持続可能な社会の実現に貢献しています。おおよそ104トンのCO2排出が削減され、これはおよそ40年生のスギ1,200本に相当します。また、エネルギー効率の高い設備を導入し、年間のエネルギー消費を抑える取り組みが行われています。

5. ステークホルダーの思い


設計を担当した松田平田設計は、建築設計に対する情熱と倫理を誠実に持ち続け、良きコーディネーターとしての役割を果たします。また、施工を手がけた住友林業株式会社と株式会社高柳組も、地域への貢献と品質に力を入れています。これらの会社が一丸となって、愛知県を代表する教育施設を築き上げたことが重要です。

6. おわりに


愛知県立春日井高等学校の新校舎は、地域材を生かした木造設計と、高度な環境配慮が融合した一例です。未来を担う生徒たちにとって、この校舎での学びがより豊かで意義のあるものとなることでしょう。今後の成長と展望が非常に楽しみです。


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会社情報

会社名
住友林業株式会社
住所
東京都千代田区大手町経団連会館8階
電話番号
03-3214-2270

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