女性管理職の割合は過去最高も依然課題が山積み
株式会社帝国データバンクが実施した全国2万2,350社を対象にした調査によると、女性管理職の平均割合は11.3%に達し、過去最高を記録しました。しかし、女性管理職や役員の登用においては、依然として多くの課題が存在するため、企業のさらなる取り組みが求められています。
調査結果の概要
調査は毎年7月に行われ、今年で14回目を迎えました。女性管理職の割合は前年から0.2ポイントの上昇を見せたものの、女性管理職が一人もいない企業の割合は42.1%と依然として高水準です。また、女性役員の平均割合も過去最高の14.2%となりましたが、女性役員がいない企業は51.5%に達し、約半数を占めています。
女性管理職の状況
管理職における女性の割合は、企業規模や業種によって異なります。特に小規模企業では女性管理職が13.9%と比較的高い一方で、大企業では8.9%にとどまっており、戦略や育成施策がいかに異なるかが浮き彫りになっています。業界別には小売業が19.5%、不動産が18.7%など高い数字を記録していますが、一方で建設業や製造業などは管理職の登用が厳しい状況にあります。
女性管理職が30%以上存在する企業は依然少なく、特定の職域に限られる傾向があります。従業員が少ないために管理職のポストが限られ、その結果、女性管理職が一人もいない状況が続くという意見も寄せられました。
女性役員の状況
役員に占める女性の割合も調査の一環として確認されましたが、女性役員が一人もいない企業は51.5%。これは前年の52.1%からの改善とはいえ、依然として過半数を超えている状態です。ただ、女性役員の平均割合は14.2%に達し、2025年の過去最高の数字を上回ることとなりました。企業の中にはシステムや文化を変えようとする動きが見られ、女性役員の登用について積極的に取り組む声も聞かれています。
今後の展望
女性管理職が「増加する」と見込んでいる企業は29.6%、対して女性役員は10.8%にとどまっていることから、経営層への登用がいかに難しいかが伺えます。特に、従業員数が多い企業や上場企業ではこの割合が高いことが確認され、女性管理職や役員の増加に関しても企業規模による大きな差があることが示されています。
また、企業の取り組みとしては「性別に関わらず成果で評価」が最も高く評価されています。性別の壁を越えた平等な評価や配置を試みる動きが高まる中、仕事と家庭の両立の支援としての制度も重要視されています。このような制度を整えることが大切ですが、単に数字を追うだけでは不十分で、実際に女性が自己実現を果たせる環境を整えることが求められています。
結論
調査結果は、女性管理職や役員の増加が見られてはいるものの、依然として多くの課題が残されていることを示しています。企業は、女性の活躍推進に向けたより意識的な取り組みを求められる現在、持続可能な施策や環境作りが欠かせません。女性の地位向上はひとつの企業だけで完結するものではなく、広く社会全体での意識改革が必要とされる時期に来ています。