奈良県の新しい観光プロジェクト「なら SLOW＆LOOP」がスタート！

奈良県が新たに始動する観光プロジェクト「なら SLOW＆LOOP」は、地元の商工会議所が西日本旅客鉄道（JR西日本）や周辺自治体と連携し、2024年12月25日から実施されます。このプロジェクトの目的は、奈良県の中南部エリアへの周遊観光と宿泊促進を図ること。奈良には訪れる価値のある多くの観光資源が存在しますが、これを「電車」を使ってゆったりと巡りながら、深く楽しむことができる内容となっています。

「なら SLOW＆LOOP」という名称自体は、奈良ならではの「ゆったり」とした観光体験を基盤にしています。県内を走るJRの路線は、万葉まほろば線や和歌山線、大和路線などが環状に結びついており、これを利用することで観光客は気軽に各スポットを訪れることが可能です。この取り組みは、コロナ禍からの新しい観光スタイルの展開を視野に入れており、奈良の魅力をより多くの人々に知ってもらう狙いがあります。

奈良商工会議所の観光部会が主導するこの新プロジェクトは、過去の観光の形を見直し、まずは日帰り観光からの脱却を目指しました。宿泊を促進し、地域経済を活性化させるために、多くの自治体が連携した観光施策が展開されてきています。特に、各自治体の観光施策を単発的ではなく、全体での包括的な体験として捉え直すことがこのプロジェクトの重要なポイントです。

具体的な取り組みの一つに、デジタル周遊パス「日本清酒発祥の地酒蔵巡りの巻」があります。この周遊パスは、JR西日本と地元酒蔵の協力により、2025年1月8日から3月30日までの期間に販売されます。奈良の酒蔵を巡りつつ、地域の魅力を存分に楽しむことができるプランです。販売価格は2,500円で、利用期間はパス購入後2日間です。特典として、複数の酒造からの特典も用意され、観光とグルメの両方を味わえる内容として話題となっています。

加えて、大神神社では特別企画となる参拝イベントも実施されます。奈良県桜井市の神社で、神職の案内に従いながら神秘的なスポットを巡る体験が提供されます。さらに、その際には記念品も進呈されるため、思い出の品を手に入れることができます。また、JR西日本では仏像をテーマにした記念証の配布も行われ、趣あるイベントが目白押しとなっています。

「なら SLOW＆LOOP」プロジェクトでは、幅広い情報発信が計画されています。観光ウェブサイトやSNSでの情報提供、地域イベントの実施など、観光客を呼び込むための取り組みが続いていきます。

奈良県では、観光を通じて地域経済の活性化を図ると共に、周遊観光の促進や新たな体験を提供するために、官民一体となってこのプロジェクトを進めていきます。2025年には大阪・関西万博も控えており、そのタイミングで奈良の魅力を発信することで、より多くの観光客の訪問を期待しています。この新しい取り組みを通じて、奈良の豊かな自然や文化、歴史を楽しむことのできる素晴らしい体験を、多くの人々に提供できることを願っています。