米環境NGOのレインフォレスト・アクション・ネットワーク(RAN)は、三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)の株主総会に出席し、同社の化石燃料産業への資金提供がもたらす影響に対する懸念を表明しました。会場前には「化石燃料ファイナンス大賞 世界ワースト2位」と記したバナーを掲げ、MUFGが気候変動を促進しているという懸念を株主に直接訴えました。
今回の株主総会は、MUFGが2021年から2025年にかけて化石燃料企業へ提供した資金の額が、世界の主要銀行の中で2位であるとする報告書をもとに行われました。この報告書によると、MUFGは化石燃料関連企業へ470億ドル、つまり約21%も前年より増額した資金を計画していることが明らかになっています。
RANはその中で、特に気温上昇や環境破壊のみならず、先住民族の権利侵害にも触れ、アメリカのリオ・グランデLNGプロジェクトなどの資金提供における倫理的な問題を指摘しました。このプロジェクトでは、先住民族との対話が十分に行われておらず、彼らの権利が無視されている現実が報告されています。
会場周辺では、超小型電気自動車を使用した移動広告が走行し、液化天然ガスプロジェクトによる先住民族への影響を広く知らせる試みも行われました。さらに、RANはスピーチや資料配布を行い、MUFGの政策が国際基準に反していることを株主に伝えました。
RANの麻生里衣氏は、「MUFGは知らぬ間に先住民族の権利侵害に関与している」とし、昨年の株主総会での回答と相反する行動が続いていることに強い懸念を示しました。特に、MUFGが同LNGプロジェクトに対して7億ドル以上の資金を提供したことは、署名を集める努力においても失望を招いています。
麻生氏はこれらの事例から、MUFGが責任ある金融機関としての役割を果たすべきであるとし、環境と人権を重視するべきだと訴えました。
今後、RANはオンライン署名を通じて、MUFGへの圧力をかけ続ける計画です。この署名によって、既に28,000筆以上の支持が集まっています。RANは、MUFGをはじめとする金融機関が抱えるエシカルな課題に取り組む活動を続け、企業の行動変容を呼びかけていく所存です。
このような取り組みは、持続可能な未来を目指す社会の中で重要な役割を果たすと共に、投資のリスクに対する意識を高める良い機会となっています。環境保護と人権尊重の両立が求められる世の中で、企業にはさらなる責任が期待されています。
私たちもまた、この問題に関心を寄せることで、より良い未来を形作る一助となることができるのです。