エビ養殖の革新
2022-07-01 10:00:29
最新技術で進化するエビ養殖業:自動水質管理システムの導入
エビの養殖業が変わる!自動水質管理システムの導入
近年、エビ養殖業界において新しい取り組みが始まっています。これは、株式会社アドテックと株式会社アクト・ノードが連携し、クラウド対応の水質管理システムを実現したことによって可能になりました。特に注目されているのは、鹿児島県指宿市に本社を構える株式会社シナジーブリーディングの養殖場で行っている実証実験です。
水質管理の課題
シナジーブリーディングでは、完全無投薬のオーガニックエビ養殖に取り組んでおり、従来は作業者が経験則で水質を管理していました。エビの出荷量が増えている昨今、より効率的な水質管理が求められています。そこで、遠隔から水質を見守るシステムが必要になってきたのです。
24時間監視の実現
このプロジェクトでは、水質を監視するための溶存酸素計(DOセンサー)を採用しています。In-Situ社製のこのセンサーは、高い耐久性を誇り、様々な条件下でも安定した計測が可能です。また、アドテックが開発したIoT端末と連携することで、計測データをリアルタイムでクラウドにアップロードし、スマートフォンやPCからいつでも確認できるしくみが整いました。
アプリ「アクト・アップ」の導入
データは、アクト・ノードのアプリ「アクト・アップ」と連携し、視覚的に管理できるようになりました。作業者が現場に出向くことなく、リアルタイムで水質をモニタリングできます。この革新的なシステムにより、養殖の安全性と効率性が大幅に向上する見込みです。
効果と活用の期待
シナジーブリーディングの担当者は、DOセンサーのデータをアクト・アップで管理することで、隠れた相関性を発見し、飼育条件の改善に貢献していると語っています。これにより、エビの成長を最大限に引き出すための戦略が練られるでしょう。
陸上養殖の未来
陸上養殖は、環境問題や食料自給率の観点からも注目されていますが、現状では成功事例が少ないのも事実です。しかし、この新しい水質管理システムの導入により、陸上養殖のビジネスはさらなる発展を遂げることが期待されます。また、アドテックではウナギやマスなど他の養殖魚にもこの技術を展開していく計画です。
さらなる発展を目指す
アドテックは、2025年までに1,500台のDOセンサーを販売し、養殖業界へのIT導入支援を強化する意向です。今回の取り組みは、陸上養殖に限らず、農業や畜産業など他の一次産業へも広がる可能性を秘めています。
まとめ
今回の自動水質監視システムの導入は、エビ養殖業界にとって革命的な転機になるでしょう。業務効率化と安全保障の両立を目指すこのプロジェクトは、今後の養殖業界の未来を形作る重要な一歩となることが予想されます。
新たな技術革新を通じて、持続可能で高品質なエビの生産を実現するための努力が、ますます広がっていくことを期待しています。
会社情報
- 会社名
-
株式会社アドテック
- 住所
- 東京都中央区築地2-1-17陽光築地ビル7階
- 電話番号
-
03-3541-5080