M&A仲介 新規則
2023-12-15 15:00:07

M&A仲介業界初の倫理規程と自主規制ルールを策定

M&A仲介業界初の倫理規程と自主規制ルールを策定



日本のM&A(合併・買収)仲介業界において、業界初の倫理規程と自主規制ルールが策定されました。これは、中小企業の持続可能な発展を支えるための重要な取り組みです。2025年には約60万社の企業が後継者不在の状態にあり、これが黒字廃業の危機に繋がるとされています。この危機を乗り越えるために、M&Aがますます注目されていますが、その反面、業界内での問題も明らかになっています。そこで、倫理規程と自主規制ルールが制定され、その実効性を高めることが求められているのです。

中小企業庁のデータによれば、2022年度には1,681件、2021年度には3,403件のM&Aが実施されています。このように、M&A件数は年々増加しており、専門業者の数も2,900件を超えるようになりました。しかし、多くの企業がM&Aを活用する一方で、支援の質に課題が残っているのも事実です。この状況下で、M&A仲介業者には中立的な立場から依頼者に適切な助言を行う能力が求められています。

新たに策定された倫理規程は、M&A仲介業者が依頼者の利益を最大限に守りながら、信頼性を持った業務を行うことを求めています。具体的には、法令遵守、利益相反の防止、顧客情報の管理、さらには営業や広告の適正化が含まれています。また、業界自主規制ルールは大きく三つの領域に分けられ、広告や営業の方法、コンプライアンス、契約の重要事項説明を詳細に定めています。これにより、M&A仲介業者の業務の透明性が高まることが期待されています。

さらに、2024年4月からは会費体系の改定も予定されています。中小企業庁登録のM&A支援機関が容易に参加できるようにすることで、業界全体の拡大を図り、倫理規程や自主規制ルールの実効性をさらに高めながら、業界自体の信頼性を高めることを目指しています。

このような取り組みを推進するM&A仲介協会は、2021年に設立された団体で、現在は17社のM&A仲介業者と金融機関が参加しています。業界の信頼性向上に貢献するため、依頼者とM&A仲介業者との間の円滑な取引を支援しています。2024年の1月23日には、M&A仲介協会による入会説明会が開催され、新しい自主規制ルールや入会金の改定内容について詳しく紹介される予定です。中小企業庁登録のM&A支援機関にとって、必見の機会となるでしょう。

今後, これらの規程の遵守が業界内で徹底されることで、M&Aが質の高い手続きとして定着し、中小企業が挑戦を乗り越えるための強力な手段となることが期待されています。

会社情報

会社名
一般社団法人 M&A仲介協会
住所
東京都千代田区丸の内1-8-3丸の内トラストタワー本館20階
電話番号

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