実在の神様たちと心の成長が描かれる『あの空にとどけ』
文研出版から新たに発売された『あの空にとどけ』は、心の再生をテーマにした感動的なストーリーです。この作品は、主人公彩音の弟・逢音を亡くした後の彼女の成長と家族の絆を描いています。弟の「ゆっくり歩いてるからね、早く来てよ」という言葉を胸に抱える彩音は、静かに時間が止まった日常を送っています。しかし、彼女の心にはやがて温かい風が吹き込み始めるのです。
物語の舞台は、実際に存在する長野県の阿坂温泉です。ここでは、温泉を守る神様「湯屋守様」と阿坂の太鼓が重要な役割を果たします。これらは彩音の心の成長や再生を助ける存在であり、物語のキーとなります。読者は、彩音の旅を通じて、彼女がどのように自らを取り戻し、前に進んでいくのかを見守ります。感情豊かに描かれたこの作品は、小学校高学年以上の子供たちに向けられています。また、心温まるストーリーが、家族や友情の大切さを伝えてくれます。
著者の熊谷千世子は、長野県出身で数々の受賞歴を持つ実力派作家です。彼女の作品には、自然や心の動きが繊細に描かれ、多くの読者に愛されています。また、本書の挿絵を担当するかないは、保育士を経てイラストレーターに転身し、さまざまな作品で高い評価を受けています。彼女の繊細で温かみのあるイラストが、物語の世界観をさらに引き立てています。
『あの空にとどけ』は、ただの物語ではなく、生きる力や希望を与えてくれる作品です。お子さんはもちろん、大人でも楽しめる内容となっており、読後には心が温かくなります。ぜひ一度手に取って、その魅力を味わってみてください。
商品情報
- - タイトル: あの空にとどけ
- - シリーズ: ステップノベル
- - 対象: 小学校高学年以上
- - 判型: 四六
- - 本体価格: 1650円 (本体1500円 + 税10%)
- - ISBN: 978-4-580-82673-1
- - HP: 文研出版公式サイト
心の傷を癒しながら成長する彩音の姿に、読者は強く共感することでしょう。『あの空にとどけ』は、まさに心に響く物語です。