産業の未来を見据えた化粧品業界の新たな挑戦
リファインバースグループとアルビオンが、環境に配慮した持続可能な資源循環モデルの構築に向けて手を組みました。このプロジェクトは、化粧品容器に関連する廃棄物の再資源化を促進し、プラスチック廃棄物の削減を目指しています。化粧品業界において重要な役割を果たすこの取り組みの詳細を見ていきましょう。
プロジェクトの発端
化粧品容器は、容器メーカーからアルビオンに納品される際、さまざまな梱包資材により保護されています。これらの包装資材は通常、キズ防止や埃対策として利用されますが、従来は廃棄物として処理され、サーマルリサイクルに回されていました。しかし、リファインバースがこのプロジェクトを通じて行うのは、廃棄物の単なる処理ではなく、再資源化のプロセスを導入することです。
リサイクルプロセスの革新
本プロジェクトでは、使用済みの梱包資材をリファインバースが国内で収集し、適切な品質基準を満たすよう加工します。その後、三菱ケミカルが新たに設置したケミカルリサイクル設備で、廃プラスチックを油化し、ポリプロピレン樹脂に生まれ変わらせます。最終的には、日本ポリプロがこの再生ポリプロピレン樹脂の製造を担当し、最大限のリサイクル効果が期待できます。
企業のサステナビリティの取り組み
リファインバースは「サーキュラーエコノミープラットフォーム構想」という中期戦略を掲げています。この戦略は、サーキュラーエコノミーを実現し、脱炭素に向けた企業の課題解決を支援することを目的としています。過去20年以上にわたって、同社は様々な廃棄物の資源循環に取り組んできました。例えば、タイルカーペットのリサイクルや、漁網から生成されたナイロン素材「REAMIDEⓇ」、さらには鳥の羽根を再利用したバイオ素材「ReFEZERⓇ」など、多岐にわたる取り組みがなされてきました。
今後の展望
このプロジェクトの実現を通じて、化粧品業界かつ全体的な資源循環モデルの確立が期待されます。プラスチック廃棄物の削減やカーボンニュートラル社会の構築に貢献するため、リファインバースとアルビオンは今後も協力を強化し、さらなる進展を遂げていく予定です。また、外部のパートナー企業と連携しながら、廃棄物の再資源化を促進する活動を続けることで、サステナブルな未来を切り開いていくことが求められています。
このプロジェクトは、単にビジネスの成長を図るだけでなく、持続可能な社会づくりに寄与する重要なステップです。化粧品業界全体がこの利用的な取り組みから恩恵を受け、他の業界への波及効果も期待されています。今後の展開に注目が集まります。