葛飾北斎の春画復刻プロジェクトが始まる
日本の浮世絵界に多大な影響を与えた著名な絵師、葛飾北斎。彼の作品の中でも特に注目を集めているのが「春画」です。このたび、国際日本文化研究センターの早川聞多名誉教授の監修のもと、北斎の春画を木版画として復刻するプロジェクトが始動しました。これは、江戸時代から受け継がれてきた高い技術力を誇る彫師と摺師の協力により実現するもので、全3図が美しく再現されます。
ジャポニズムの影響
19世紀、フランスを中心に広がったジャポニズムとは、日本文化への強い関心を示した現象であり、特に浮世絵は印象派の画家たちに刺激を与えました。ゴッホやモネ、ロートレックなどの著名な画家たちは、浮世絵の鮮烈な色彩や生活風俗の表現に驚嘆し、彼らの作品に影響を与えたのです。この復刻プロジェクトは、その浮世絵の美しさと技術を再び世界へ届ける試みでもあります。
木版画復刻の詳細
復刻作品は、江戸時代から浮世絵の技術を受け継ぐ職人たちによって作られます。特に、「春画」はその技術的難易度が高く、肉筆画とは異なる木版画特有の魅力があります。これまで数々の春画関連のムック本を発表してきた株式会社平凡社とのコラボレーションによって、『北斎あぶな絵名画撰』というタイトルで、全世界500セットの限定版が販売されます。
発売と展示イベント
予約注文の開始は2018年9月8日からで、詳細はその前に発表される予定です。また、この復刻プロジェクトを記念して、様々なアーティストによる作品展示イベントが行われます。
nura展2018
イベント詳細は以下の通りです。
- - 期間: 2018年9月8日(土)〜9月23日(日)
- - 場所: nuranura展会場
- - オープン時間: 12時〜20時
- - レセプションパーティー: 9月8日(土)18時から、ライブパフォーマンスやトークショーも予定されています。
参加アーティスト
作品展示には、15人のアーティストが参加します。具体的には、淺野健一や日下部泰生、KIRIEなど、多彩なジャンルの表現者たちが集まります。
規制事項
なお、同イベントは18歳以下の入場を禁止としているため、入場時に注意が必要です。
主催・協力・協賛
主催は江戸伝承手摺木版画版元などで、国際日本文化研究センターと株式会社平凡社が協力しています。また、協賛には多くの企業が名を連ねています。
この貴重な機会を通じて、北斎の春画の美しさと木版画の素晴らしさを堪能してください。