糸魚川で縄文時代体験！長者ヶ原遺跡公園のアウトドアイベント

糸魚川で古代ロマンを体感！縄文アウトドアイベントレポート

新潟県糸魚川市にある長者ヶ原遺跡公園で、2022年10月29日、30日の2日間、ユニークなアウトドアイベント「縄文アウトドアイベント」が開催されました。糸魚川商工会議所、糸魚川産業創造プラットフォーム、そして美山プロジェクトが連携して企画・運営したこのイベントは、現代に蘇る縄文文化を肌で感じられる、貴重な機会となりました。

３つの魅力的なプログラム

イベントは大きく3つのプログラムで構成されています。

1. 縄文キャンプ：5500年前の縄文時代の集落跡である長者ヶ原遺跡の復元された竪穴住居に宿泊できる、まさにプレミアムな体験です。普段は目に触れることのない貴重な空間で一晩を過ごすことで、太古のロマンに浸ることができます。3名～5名で利用可能な竪穴住居が複数用意されており、地元産のジビエや海の幸、山の幸を味わえる食事も提供されました。

2. 縄文トレッキング：長者ヶ原遺跡周辺を散策しながら、たき火の燃料となる木を採取したり、湧き水を浄水して飲み水を確保するなど、古代の人々が自然と共存しながら生きていた様子を体験できるプログラムです。たき火名人である寒川一氏と、糸魚川市考古館の学芸員である小池悠介氏が講師となり、現代の技術と古代の知恵を比較しながら、防災の知識も学べる内容となっています。商標登録済みのこのプログラムは、参加者にとってかけがえのない学びの機会となりました。

3. ジオの森の冒険: 糸魚川ジオパーク・カレッジのメンバーが企画・運営する、子供たち向けの自然体験アクティビティです。普段できないような、自然の中で自由に体を動かす、アクロバティックな遊びを通して、子供たちの感性を刺激するプログラムとなっています。

イベントの目的と背景

このイベントは、糸魚川市民が縄文文化に親しみ、憩い、遊ぶ場を作ることを目的として2020年から開催されています。世界に誇る豊かな自然の中で暮らす糸魚川市民にとって、アウトドアスキルを磨くことは、生活を豊かにする上で重要な要素となっています。イベントを通して、地域の文化歴史を学び、現代のライフスタイルにアップデートしていくことを目指しています。また、地域事業者にとって新たなビジネスチャンスを生み出し、新商品やサービス開発のきっかけとなる場としても機能しています。

美山プロジェクトと糸魚川産業創造プラットフォーム

イベントを企画・運営した「美山プロジェクト」は、市民、企業、行政が連携し、持続可能なコミュニティ活動と経済基盤づくりを目指すプロジェクトです。かつて縄文時代の集落であり、ヒスイの交易拠点でもあった美山地区の豊かな歴史と自然を活かし、次世代の糸魚川の活力を創造することを目指しています。

一方、「糸魚川産業創造プラットフォーム」は、企業、市民、団体、市が連携し、糸魚川の未来を創造していくためのプラットフォームです。企業の価値を高め、地域全体を活性化させることを目指しています。

長者ヶ原遺跡と糸魚川ジオパーク

イベント会場となった長者ヶ原遺跡は、国史跡に指定されている縄文時代の巨大な集落跡です。多くの住居跡や出土品から、当時の生活の様子が詳しく分かっています。遺跡公園には竪穴住居が復元されており、歴史を体感できる空間となっています。

また、糸魚川市はユネスコ世界ジオパークにも認定されており、豊かな自然環境も魅力です。