医師の治験に対する意識を探る
株式会社QLife(キューライフ)は、自社の調査を通じて治験に関する医師の意識と課題を明らかにしました。今回の調査は、特定の診療科に所属する医師を対象にしたWEBアンケートで、1,437名が回答しました。そのうちの1,078名は腫瘍領域(オンコロジー)で治療を行っている医師です。この調査の結果、治験への関与の有無が医師の治験に対するイメージに大きく影響することがわかりました。
調査結果の概要
調査では、オンコロジー治療医の56.6%が自ら治験に関与したことがないと答えました。一方、オンコロジー治療を行なっている医師の中で、約40%が何らかの形で治験にかかわっており、その中には責任医師として関与する医師が7.9%、分担医師が15.5%、所属科の参加が8.3%、紹介のみが11.6%となっています。対照的に、非オンコロジー治療医では83.2%が治験に関与したことがないと回答しました。
治験に対するイメージの違い
治験に参加した経験がある医師の中では、「効果への期待」や「社会的意義」、「治療選択肢の1つ」といった前向きなイメージが多く見られました。しかし、治験に関与したことがない医師は、負担やリソース不足、説明・同意手続きの負担といったネガティブなイメージが強く、治験を治療選択肢の一つとして捉えることが難しい状況です。
患者紹介の実態と課題
調査によると、過去3年間に治験対象となる患者を他科や治験施設に紹介した経験がある医師は、オンコロジー治療医で12.8%にとどまり、非オンコロジー治療医では2.2%と極めて低いことがわかりました。治験実施医療機関に患者を紹介しない理由としては、特にオンコロジー治療医において「治験を治療の選択肢として考慮しなかった」ことが38.6%を占め、他院で行われている治験情報を知らなかったことが26.3%でした。これらの結果は、医師へ情報が十分に伝達されていないことが大きな要因であることを示しています。
今後の対応意欲
しかし、興味深いのは、オンコロジー治療医の約49%が今後の患者紹介に対して前向きな姿勢を示していることです。「条件が合えば検討する」という回答が38.8%、そして「積極的に対応したい」と答えた医師は8.4%でした。これに対し、非オンコロジー治療医ではその割合が少なく、今後の改善が期待されます。
調査の意義とQLifeの取り組み
QLifeは、この調査を通じて治験参加に対する医師の積極性を探り、治験に対する負担感や情報不足といった課題を浮き彫りにしました。この知見をもとに、治験の啓発や教育、医療機関への支援など、さまざまな取り組みを進めていく予定です。患者や医師が治験に対する理解を深め、より多くの参加が促されるよう、努力を続けていきます。
さらに詳しい情報
本調査に関連する詳細な結果については、QLifeにて別途レポートとしてまとめています。興味があれば、ぜひ問い合わせてみてはいかがでしょうか。