キヤノンMJが実現する未来の労働管理
近年、企業における労働時間の適正管理は、ますます重要なテーマとなっています。その中で、キヤノンマーケティングジャパン(キヤノンMJ)は、パーソルビジネスプロセスデザイン株式会社から「MITERAS仕事可視化」という新しい労務管理ツールを導入しました。この取り組みは、従業員約5,000名のより良い「はたらき方」を実現するための一環です。
導入の背景
社会が高度化する中で、長時間労働やサービス残業の問題が深刻化しています。労働時間の適切な管理や運用は、企業にとって不可欠な課題となっており、特に外勤者が多いキヤノンMJでは、その管理が特に難しい状況でした。これまでの体制では、各拠点の入退館記録や手書きの自己申告に頼っていたため、正確な勤務管理が実現しにくかったからです。
これにより、ヒューマンエラーや管理における負担が生じ、人事部門は毎回勤怠と入退館記録を突合する業務に追われていました。その結果、従業員の負担の軽減や、労働環境の改善が求められるようになったのです。
MITERAS仕事可視化の導入
この課題を解決するため、導入された「MITERAS仕事可視化」は、従業員の勤務時間や内容を可視化する労務管理ツールです。このツールは、PCの稼働ログをもとに、誰がいつ、どのような作業を行ったかを把握することができ、サービス残業や休日に行われた隠れた業務を検知し、アラートを発信します。
また、このシステムは他の勤怠管理システムとも容易に連携でき、矛盾点のチェックも簡単です。つまり、正確な労働管理が可能になるのです。
導入効果
実際に「MITERAS仕事可視化」を利用することで、キヤノンMJは以下のような効果を得ています。
1.
勤務管理の効率化:毎日のPCログが自動的に更新されるため、入退館記録の整理がほぼ不要となり、その分の工数を大幅に削減。
2.
部門ごとの分析:部門ごとの勤務状況も明確化され、特に残業が目立つ部門に対しては、はたらき方の改善に向けた具体的な施策が打ちやすくなりました。
3.
全社員の労働時間可視化:全社員の労働時間の可視化は、生産性向上に向けての重要なステップとなります。
さらにキヤノンMJでは、労働組合との協議や管理職向け研修、全社的な教育を通じて、労務管理やタイムマネジメントの重要性を浸透させており、従業員の意識改革にも力を入れています。
人事部門の池永重雄課長は、「MITERAS仕事可視化」の導入理由として、操作が直感的で使いやすい点やコスト面での優位性を挙げています。また、パーソルグループによる豊富な導入実績も安心材料となり、単なるシステム提供に留まらない、働き方改革のビジョンも描いてくれる点が評価されています。
結論
今後、キヤノンMJは「MITERAS仕事可視化」を通じて、従業員がそれぞれの職務特性に合った柔軟な働き方を実現する仕組みを検討していくとのことです。個別の状況を客観的に理解し最適な働き方を考えることは、企業全体の生産性を高めるための鍵ともいえるでしょう。
参考リンク