「ライオンのくにのネズミ」が青少年読書感想文全国コンクールの課題図書に選出
2024年11月に刊行された絵本『ライオンのくにのネズミ』が、第71回青少年読書感想文全国コンクールの課題図書に選ばれました。この本は、株式会社中央公論新社が発行し、読者からの高い評価を得ている作品です。
青少年読書感想文全国コンクールについて
このコンクールは、全国学校図書館協議会(全国SLA)と毎日新聞社の共催で行われており、今年で71回を迎えます。小学校低学年から高校まで、さまざまな年齢層の作品が募集されています。昨年の第70回には、230万編を超える応募があり、非常に高い関心を集めています。『ライオンのくにのネズミ』は、小学校1、2年生が対象の部門に選出され、今後の成績にも期待が寄せられています。
物語の概要
『ライオンのくにのネズミ』は、「優しさと勇気」をテーマにした物語です。主人公のネズミは、パパの仕事の都合でライオンの国に転校します。しかし、その環境は彼にとって未知の世界。大きなライオンたちが周りにいる中で、彼は恐怖を感じ、「仲良くなどできるわけがない」と思っていました。しかし物語は、彼が一歩踏み出すことで展開します。「世界が変わる」瞬間を経験することで、聴衆も自らの体験を振り返り、もっと深く読書を楽しむことができるでしょう。
書店員が選ぶ絵本新人賞について
この賞は、読売新聞東京本社と中央公論新社の共創によって設立されました。目的は、子どもたちに読書の楽しさを伝え、将来的に本を愛する気持ちを育てることです。特に、一般の書店に流通する商業出版を行ったことがない作家を対象にしています。『ライオンのくにのネズミ』は、2024年に行われた第2回の大賞を受賞した作品で、422作品中から全国の書店員による投票で選ばれました。書店員からは、「子どもも大人も楽しめて、考えさせられるストーリー」「長く読み継がれてほしい絵本」といったコメントが寄せられ、この作品に対する期待の高さが伺えます。
書誌情報
- - 書名: 『ライオンのくにのネズミ』
- - 著者: さかとく み雪
- - 判型: A4変判 (天地257mm×左右210mm)
- - ISBN: 978-4-12-005848-6
- - 発売日: 2024年11月7日
- - 定価: 1,760円(10%税込)
- - 累計部数: 2025年4月現在で83,000部
著者のプロフィール
著者のさかとく み雪さんは、宮城県出身で1980年生まれ。武蔵野美術大学通信教育課程を卒業後、アートや絵本の創作活動を続けています。彼女の作品は、三鷹市星と森と絵本の家の展示や、SHIBUYA ART AWARDS 2023での受賞歴があります。特に、2024年には「書店員が選ぶ絵本新人賞」で大賞を獲得し、注目の作家です。
このように、『ライオンのくにのネズミ』は、ただの絵本以上の意味を持つ作品として、多くの読者に親しまれることが期待されています。