日本のゴルフ産業を変革する一般社団法人ゴルフキャディー協会が始動

一般社団法人ゴルフキャディー協会の設立と目的

2023年4月21日、一般社団法人ゴルフキャディー協会が本格的に始動しました。この協会は、ゴルフ場におけるキャディーの社会的地位の向上を目指して設立されました。近年、キャディーの業務は重労働でありながら、雇用条件や職場環境に関する悪いイメージが根強く、その結果として人材不足が深刻化しています。特に、キャディーの高齢化が進む中で若手人材の育成がうまくいかず、このままではゴルフ産業全体が衰退してしまうとの危機意識から、協会の設立が決定されました。

目指すべき未来

この協会では、競技プロが帯同するようなプロキャディーではなく、一般のゴルファーに必要なサービスを提供するキャディーへのスキルアップや育成を重点的に行います。そして、ゴルフ場におけるキャディーの労働環境を改善し、雇用促進を図るためのさまざまな施策を実施していく予定です。具体的には、業務の効率化や労働時間の短縮、変形労働時間制度の拡大など、働き方改革を進めることを掲げています。

環境改善と育成支援

また、有給休暇の取得促進や、土日祝の交代制休日取得を実現することで、キャディーが安心して働ける環境を整えることを目指します。それに加え、キャディーに対するOJT（オン・ザ・ジョブ・トレーニング）や専門スキルの伝承を進め、業務を通じた収入増加も後押しします。将来的には、外国人材の確保に取り組み、キャディーの新たな報酬システムも模索していく考えです。

キャディーの社会的地位向上

協会の代表である嶋田光繁氏は、設立間もない協会の未来に期待を寄せています。「私たちは、少しずつでもキャディーの社会的地位を確立するために努力していく所存です。また、地域の活性化に向けた取り組みも進め、ゴルフ場経営に貢献することを目指しています。将来的にはキャディーが『なりたい職業』の一つとして認識されるよう、架け橋となるべく力を尽くしていきます」と述べています。