企業の生産性向上を目指す睡眠改善プログラムの実証実験始動
NTTコミュニケーションズ株式会社、NTT PARAVITA株式会社、みずほリサーチ&テクノロジーズ株式会社の3社は、従業員の睡眠改善プログラムの有効性を検証するための実証実験を開始しました。この取り組みは、従業員の生産性向上や定着率改善に寄与することを目指しています。
背景
昨今、企業の人手不足が際立つ中、従業員の生産性を上げることや定着率を改善するためには、メンタルヘルスの問題に対処することが重要です。最近の研究によれば、睡眠の質がメンタルヘルスに大きな影響を与えることが示されています。良質な睡眠を確保することで、仕事のパフォーマンスを向上させ、病気や離職を減少させることが期待されています。
NTTコミュニケーションズは、ICT分野での革新を進める一方で、NTT PARAVITAは健康増進のためのサービスを提供しています。みずほリサーチ&テクノロジーズは、健康経営に関する分析を通じて得た知見をもとに、3社が協力してこの実証実験を行うに至りました。
実証実験の概要
実証実験では、NTTグループが提供する法人向けの健康経営支援サービス「あなたの健康応援団」と睡眠改善サービス「ねむりの応援団」を活用します。
1.
実施期間: 2025年6月から12月(予定)
2.
実施の流れ: まず、睡眠に問題がある従業員をスクリーニングし、選ばれた人に「ねむりの応援団」を通じて睡眠改善に向けた支援を行います。このサービスを約3か月利用した後、みずほリサーチ&テクノロジーズが生産性や定着率への影響を定量的に評価します。
3.
対象人数: みずほリサーチ&テクノロジーズの従業員約100名が参加予定です。
今後の展開
今後もNTTコミュニケーションズ、NTT PARAVITA、みずほリサーチ&テクノロジーズは、3社の強みを活かし、健康経営を進めるためのソリューション開発を進めていきます。健康経営施策を企業の成長を促す投資として捉え、エビデンスに基づいてその効果を定量的に評価できるソリューションの提供を目指します。
メンタルヘルスの重要性
近年、企業は健康経営を推進する上で、従業員のメンタルヘルスへの取り組みを強化しています。メンタルヘルス不調は企業活動に深刻な影響を与える可能性があるため、予防策を講じることが必要です。例えば、年収600万円の従業員が半年間休職した場合、企業が被る損失コストは422万円を超えることもあります。
このような背景から、企業の健康経営を進めることは企業イメージを向上させ、競争力を高める上で非常に重要です。法定のストレスチェックなども通じて、従業員が自分のストレス状況を自覚し、職場環境改善に繋げることが求められています。
まとめ
NTTコミュニケーションズとNTT PARAVITA、みずほリサーチ&テクノロジーズの連携によるこの実証実験が、企業の健康経営の新たなステップとなることが期待されています。従業員の寝つきや睡眠の質を改善することで、業務パフォーマンスの向上に繋がるのか、注目が集まります。