NSKが「日本力賞」を受賞
2025年12月11日に開催された“超”モノづくり部品大賞贈賞式にて、日本精工株式会社(NSK)の「食用油劣化抑制フィルター」が栄誉ある「日本力(にっぽんぶらんど)賞」を受賞しました。これは、NSKが掲げる「Bearings & Beyond」という中期経営計画の下で生まれた革新的な製品であり、その開発プロセスは多くの専門家の知恵と努力の結晶です。
開発の背景とフィルターの特長
NSKは、百年以上にわたって「軸受」技術を支えてきましたが、新たに挑戦しているのが「食用油劣化抑制フィルター」です。この製品は、主に揚げ物調理などに使用され、油の劣化を抑え、食品の品質を保たれることを目的としています。具体的には、油を守ることで風味の保持や廃油の削減にも貢献します。
実際に、このフィルターは軸受の潤滑油の劣化を防ぐ技術を応用しており、開発は各部門の協力によって進められました。村上豪グループマネジャーは「食品メーカーとの共同開発を通じ、ユーザー目線の製品作りに努めた結果」と述べ、実用的な価値が生まれたことを強調しました。
受賞の意義
日本力賞は「日本のモノづくりの強み・良さが十分に発揮されたもの」と評価された製品に贈られる名誉ある賞です。NSKの受賞は、技術革新が如何にして市場のニーズに応えるかを示す良い例と言えるでしょう。NSKは、今回の成果を基にさらなる性能向上を目指し、飲食や小売業界への応用拡大に意欲を燃やしています。
モノづくりの未来
“超”モノづくり部品大賞は、2003年に創設され、部品や素材に焦点を当てた革新的な取り組みを評価するものです。国際競争力を番にする日本の産業の底力を示すイベントでもあります。これにより、日本の企業は新たな挑戦を通じてその存在意義を見出し続けることでしょう。
NSKのビジョン
日本精工株式会社は、1916年に日本で初めてとなる軸受を製造した企業であり、現在も多様な産業に向けて技術を提供しています。NSKは「MOTION & CONTROL™」を企業理念とし、技術革新によって安全で持続可能な社会作りに寄与しています。今後も「NSKビジョン2026」に基づき、ユーザー目線での製品開発を進め、社会的課題の解決に取り組んでいく姿勢を強調しています。
受賞から得られるもの
この受賞によって、NSKは新たな成長機会を手に入れました。製品の性能を向上させるための取り組みが続く中、同社は顧客やパートナーとの協力を深め、持続可能な未来に向けて邁進していくことでしょう。これからも、その技術力が新しい価値を生むことを期待しています。