真空技術の未来を拓くNYCの新たな一手
2025年10月24日、NYC株式会社(東京都中央区)が食品保存や物流に革命をもたらす真空技術を展開する株式会社インターホールディングス(東京都渋谷区)へのマイノリティ出資を行った。NYCは、中小企業の成長と技術革新を促進するための投資会社として知られ、この出資は同社のベンチャー投資プロジェクトの一環であり、6社目となる。
インターホールディングスの技術力
インターホールディングスは、「価値ある埋もれた技術を社会実装する」というミッションの下、真空技術の活用を推進している。特に、著名な発明家・萩原忠氏が開発した高真空技術を基に、電力を使用せず何度でも真空化できる独自のメカニズムを構築。これにより、食品の鮮度を保持すると同時に、物流効率化や防災・備蓄分野にも応用が期待されている。
例えば、インターホールディングスが推進する「蔵出し真空酒プロジェクト」では、全国の50以上の酒蔵と連携し、革新的な真空パウチ容器を使った新たな日本酒の流通モデルを確立した。軽量で割れにくいこの容器は、輸送中の損傷リスクを減少させるだけでなく、CO₂の排出を抑える効果もある。これにより、環境への負荷軽減にも寄与している。
加えて、「真空米プロジェクト」や大型真空容器の開発を通じて、食料廃棄問題と温室効果ガス(GHG)の削減を同時に実現する真空インフラの社会的実装を進めている。これらの取り組みは多くの認定を受けており、経済産業省の「J-Startup 2025」に選ばれ、EY Innovative Startup SDGs賞も受賞。"すごいベンチャー100"に選定されるなど、その革新性が広く評価されている。
NYCの信念と展望
NYC株式会社は、これまでに事業承継を通じて多様な中小企業の成長を支援してきた。インターホールディングスの真空技術は食品や物流だけでなく、医療、素材、環境といった幅広い分野での活用が見込まれており、NYCの他の投資先企業にも新たな価値の創出を促すと期待されている。
今後、NYCは将来的な成長が見込まれる技術系スタートアップや地域企業への投資を通じて、新たな中小企業エコシステムを構築する取り組みを継続していく方針だ。また、ベンチャー投資事業をさらに拡大し、社会に革新をもたらす企業の育成に貢献していくだろう。
公式情報
会社名:株式会社インターホールディングス
代表者:山口翔、成井五久実
所在地:東京都渋谷区恵比寿3-42-13 1階
設立年:2019年3月
会社HP:
www.inter-hs.com
会社名:NYC株式会社
代表者:中塚庸仁、尾上侑己
所在地:東京都中央区新川1-6-11
設立年:2022年3月
会社HP:
nycinc.jp
YouTube:NYCの裏側/NYC株式会社