新潟県糸魚川市に新たな産後ケアプロジェクトがスタート
新潟県糸魚川市にて、株式会社グッドバトンが推進する新しい産後ケア予約サービス「あずかるこちゃん産後ケア」が登場しました。この取り組みは、12月2日より効果検証フェーズが開始され、2025年3月末まで続けられます。今回のプロジェクトは、こども家庭庁の「こども政策DXモデル事業」として実施され、株式会社野村総合研究所がリードし、グッドバトンが協力する形で行われます。
産後ケアの大切さと利用者の声
産後ケアは近年注目されている分野で、特に出産後の母親には様々な不安やストレスがつきものです。国立研究開発法人国立成育医療研究センターによると、全国的に産後うつの発生率は10〜15%と高い数字を示しています。この背景を受け、糸魚川市では、産後ケア事業を令和4年度から始め、今回の新サービス開発に至りました。
利用者からの声も重要な要素です。グッドバトンCEOの園田正樹氏は、自身の育児体験を通し、妻が産後ケアを利用した際に非常に心強く助けになったと語ります。しかし、手続きの煩雑さから実際には利用回数が制限されてしまったこともあり、「もっと利用しやすい仕組みが必要」との発案が生まれました。
効果検証の取り組み
この新サービスの導入にあたっては、事前にリサーチを行い、利用者が手書きの紙書類で手続きしていることなどの課題が浮き彫りになりました。サービスの目的は、産後ケアへのアクセスを簡素化し、利用者をサポートすることです。検証プロセスでは、具体的なデータ収集が行われます。例えば、利用者数の増加や利用申請者数、施設への登録数、ネットプロモータースコア(NPS)といった指標が用いられます。
市役所と企業の連携
糸魚川市の市長も今回の取り組みを大変期待しており、出産後の不安軽減や心身の回復を支える体制を強化する意義を強調しています。市としても産後ケアを利用しやすくするため、新たなシステムを導入することにより、母親たちが安心して子育てできる環境を整える方針です。
さらに、グッドバトンはこの取り組みを通じて全国の地方公共団体への波及効果を目指し、デジタルトランスフォーメーション(DX)やビジネスプロセスリエンジニアリング(BPR)の推進も図っていく予定です。
地域に根ざしたサポート体制
最後に、あずかるこちゃん産後ケアは、単なる予約システムに留まらず、地域の産後ケア施設とも連携しながら、利用者のニーズに応じた柔軟な対応を目指しています。利用者が自分のペースでケアを受けられるよう、スマホを使ったシンプルなアプローチが実現予定です。これにより、糸魚川市の全ての母親たちが、安心して育児に臨むことができる日を心待ちにしています。
この新しいサービスが、多くの母親たちにとってかけがえのないサポートとなることを期待しています。