コクヨの樹脂ダンゴが新たな価値に!
最近、コクヨ株式会社の東京品川オフィス「THE CAMPUS」に新たにオープンした共創スペース「CREATION PLACE “BOXX”」で、株式会社船場が手がけたビッグテーブルが話題となっています。このテーブルに使用されているのは、コクヨが工場で発生させる排出物「樹脂ダンゴ」です。
コクヨの挑戦
コクヨが製造過程で排出する樹脂ダンゴについて、同社はこれまで深く認識していなかった問題でした。この樹脂塊は、機械の仕様上どうしても発生してしまうもので、リサイクルが難しい状況ですが、社内の意識向上を図るため、エシカルデザインの枠組みの中でこの素材を活用するプロジェクトをスタートさせました。
ものづくりの可能性を広げる
樹脂ダンゴを高温で圧着することで 新たな表情を持つテーブルが完成しました。このビッグテーブルは、コクヨが社会課題の解決に向けたイベントやワークショップの場として活用され、多くの社員にサステナビリティの重要性を感じさせる役割を果たしています。
特に、家具と文具に共通する樹脂材の特性を組み合わせることで、事業部を横断してサステナブルなものづくりを考えていく意図が表現されています。
パートナーとの共創
このプロジェクトには、株式会社REMAREとの協力も大きな役割を果たしています。この企業は、プラスチック素材のリサイクルを得意としており、樹脂ダンゴを活用したビッグテーブルの制作を実現しました。この取り組みにより、コクヨが直面する課題に対して具体的なソリューションを提示し、循環型社会の実現への一歩を踏み出したといえるでしょう。
ゼロウエイストの精神
共創スペース「BOXX」の施工においても、船場はゼロウエイストの運営方針を貫いています。解体工事で発生した廃棄物のリサイクル率は96.2%を達成し、持続可能な工事を実現しました。川上から川下までのリサイクルを徹底することは、企業の社会的責任としても重要であり、今後の業界への影響も期待されています。
その結果、船場は2024年までに全ての施工案件で平均94%の1次リサイクル率を目指す目標を掲げ、持続可能な社会の実現に向けて着実に進んでいます。
以上を通じて、船場はエシカルデザインを実践し、未来に優しい空間の創造を目指しています。また、コクヨとの共創を通じて得られる学びや経験は、他社とのコラボレーションにも生かされていくことでしょう。
このような取り組みが、他の企業にも広がり、廃棄物の削減や資源の有効活用という意識が浸透することが期待されます。私たち一人ひとりが持続可能な社会の一員であることを再認識し、より良い未来を共に創り出していくことが求められています。