業界初!マイクロ波給電技術を活用したデジタルピッキングシステム
株式会社アイオイ・システムと東芝インフラシステムズ株式会社は、業界初となるマイクロ波給電技術を応用したデジタルピッキングシステムを開発し、これを披露するために「国際物流総合展2024」に出展します。この新技術の導入により、物流業界における作業効率の向上が期待されています。
マイクロ波給電技術の導入理由
デジタルピッキングシステムは、工場や物流センターでの作業支援を目的としたシステムで、作業者は表示器のランプを頼りにピッキングを行います。しかし、多数設置される表示器の電池切れ問題があり、これが作業のダウンタイムを引き起こしていました。日々の運用のなかで、電池交換作業は時間と手間を要し、特に24時間稼働の環境では深刻な問題です。これを解決するため、マイクロ波給電技術が応用されました。
マイクロ波給電は、数メートル離れた多数のデバイスへ無線で電力を供給するという革新的な技術です。この技術を利用することにより、表示器の充電切れによるダウンタイムを解消し、電池の交換作業が不要になります。これにより、メンテナンス作業も効率化されることが期待されています。
開発の背景
両社が2022年11月に技術提携を結び、デジタルピッキングシステムのための新しい横断型システムを構築することに努めてきました。特に、表示器の充電切れを防ぎ、安価な電力供給ができるシステムとして注目を集めています。これにより、作業効率が大幅に向上し、人手不足の解消にも一役買うことでしょう。
実証実験と効果
2023年8月には、送電機と受電器を用いた給電の実証実験が成功しました。具体的には、送電機から35台に及ぶ表示器への無線電力伝送が行われ、マイクロ波給電の有効性が確認されました。これにより、効率的な物流運営が可能であることが実証され、将来的にはさらに多くのデバイスへの展開が期待されています。
将来に向けて
今後、アイオイシステムと東芝インフラシステムズは、デジタルピッキングシステムのレイアウトフリー化を推進し、さらなる効率性を追求します。また、他の業種へもこのマイクロ波給電技術を広げていく計画があり、特に工場や商業施設など多様な用途での応用を目指しています。
国際物流総合展2024への出展
この革新システムは、2024年9月に東京ビッグサイトで開催される「国際物流総合展2024」にて、TOPPANグループのブースでデモンストレーションされます。業界向けのソリューションとして、マイクロ波給電技術がどのように物流現場を変革するか、ぜひ注目してほしいと思います。
この新システムがもたらす変化は、物流業界全体にとって革新の一端であり、今後の展開に期待が高まります。