国内プロラグビーリーグでの画期的な試み
静岡ブルーレヴズ株式会社(静岡県磐田市)が、国内プロラグビーリーグにおいて初めて「カーボン・オフセット付きチケット」の販売を開始します。このプロジェクトは、環境への配慮が高まる中で、スポーツイベントにおけるCO2排出量をオフセットする新たな取り組みとして注目されています。
カーボン・オフセット付きチケットとは?
このチケットは、通常のチケット価格に100円を加算したものです。その収益の一部は、試合運営に伴うCO2排出量のオフセットに使われます。これにより、ファンは試合観戦を通じて環境保護に貢献できる仕組みとなっています。
静岡ブルーレヴズは、Carbon EX株式会社、Fan Circle株式会社と共同でこのプロジェクトを推進。両社の協力により、試合運営におけるCO2排出量を見える化し、カーボン・オフセットを実現しました。
CO2排出量の現状
アスエネによる調査によれば、静岡ブルーレヴズの試合によるCO2排出量の約90%は観客の移動によるものであることが明らかになりました。交通手段に起因するこれらの排出は削減が難しいため、J-クレジットを活用したカーボン・オフセットが必要です。この取り組みでは、静岡に本社を持つ新東海製紙株式会社が創出した再エネバイオマス由来のJ-クレジットを調達しました。
環境意識の高まりとスポーツ界の動き
近年、気候変動に対応するための取り組みがスポーツやエンターテインメント界でも進んでいます。国際大会などでは、CO2排出量を削減・オフセットするカーボンニュートラル運動が広がりを見せています。この流れの中でカーボンクレジットの活用は注目されており、静岡ブルーレヴズの試みはその一環です。
静岡ブルーレヴズの試合とカーボンオフセット
今回のカーボン・オフセット付きチケットは、具体的に以下の試合で運用されます:
- - 2025年4月27日(エコパスタジアム)
- - 2025年5月3日(ヤマハスタジアム)
これまでの試合で予測されるCO2排出量は、エコパスタジアムで約17t-CO2、ヤマハスタジアムで約16t-CO2にのぼります。カーボン・オフセットにより、これらの排出量を相殺することを目指しています。
地元経済への貢献
地元で生成されたカーボンクレジットを活用することで、静岡地域の環境保護に加えて、地域経済の活性化にも寄与できる点がこの取り組みの特徴です。ファンの皆さまが実際に参加することで、環境への意識も高まり、地域と連携した形での環境保護活動が進むことを期待しています。
今後の展望
Carbon EX株式会社は、今後もさまざまな分野でカーボンクレジットを活用した脱炭素施策を支援し、持続可能な社会の実現に寄与することを目指しています。静岡ブルーレヴズのカーボン・オフセット付きチケットの導入は、スポーツ界における環境への配慮の一環として、大きな意義を持つものであると言えるでしょう。
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