超小型グラフェンスーパーキャパシタが革新をもたらす中、TCIベンチャーアワード特別賞受賞

超小型グラフェンスーパーキャパシタ、TCIベンチャーアワード特別賞を受賞

先日、第2回TCIベンチャーアワードにおいて、株式会社マテリアルイノベーションつくば（MIつくば）が開発した超小型グラフェンスーパーキャパシタが特別賞を受賞しました。この受賞は、同社が持つ先進的な技術とその社会的な意義が評価されたもので、今後のビジネス展開にさらなる弾みをつけることが期待されています。

期待されるグラフェン技術

近年、モノのインターネット（IoT）やヒトのインターネット（IoH）に関連するデバイスの普及が進む中で、それに伴う電源技術の重要性が増しています。従来のリチウムイオン電池では、特に小型軽量化、安全性、急速充放電性能において制約がありますが、MIつくばが手掛けているグラフェンスーパーキャパシタは、この課題に対する解決策を提供しています。

このグラフェンスーパーキャパシタは、従来のデバイスの約1/3のサイズでありながら、エネルギー密度は5倍という驚異的な特性を持っています。これにより、IoT機器やドローン、ロボットなど多様な分野における電源ソリューションとしての活躍が期待されています。

TCIベンチャーアワードの意義

TCIベンチャーアワードは、高度な技術力と独自のビジネスプランで社会に貢献しようとするつくば発のベンチャー企業に光を当てることを目的としています。特に、若い世代の起業精神を喚起し、新しいビジネスの創造を促進することが重要視されています。この賞の受賞により、MIつくばはより多くの注目を集め、その技術の普及を推進する機会を得ることができました。

会社の歩みと今後の展望

MIつくばは2017年に設立され、その創業者唐捷氏は物質・材料研究機構で長年にわたりナノ炭素材料であるグラフェンの研究を進めてきました。2019年にはCYBERDYNE株式会社と筑波銀行からの出資を受け、グラフェン複合材料の量産化を目指して奮闘しています。特に、グラフェンスーパーキャパシタの量産化に向けた取り組みが進行中です。

今後の展望として、受賞を契機に量産技術の開発を迅速に進め、グラフェンスーパーキャパシタが実用化されることを目指しています。これにより、持続可能で安全な社会への貢献を果たすことを目標としています。