革新的な服薬管理
2024-09-25 20:40:28

がん研有明病院とスズケン、革新的な服薬アドヒアランス評価の共同研究を始動

東京都江東区にある公益財団法人がん研究会有明病院と、名古屋市本社の株式会社スズケンが共同で新たな研究に取り組みます。両者は、スズケンの子会社であるコラボプレイスが開発した服薬管理システム「Cubixx®DT(キュービックスDT)」を用いて、悪性腫瘍治療における「服薬アドヒアランス」の評価を行います。この研究は2023年10月から開始されます。

研究の背景


悪性腫瘍に対する薬物治療では、患者が適切に薬を服用しているかを把握することが重要です。特に外来で治療を受けている患者が、自宅で服薬を正確に守れているかを直接確認することは難しい点が課題となっています。このため、医療従事者が在宅での服薬状況を把握するための効果的なシステムが求められています。服薬アドヒアランスは、患者が医療従事者の指示をどれだけ遵守しているかを示し、それが低いと治療効果の向上が見込めないリスクがあります。

「Cubixx®DT」システムの特徴


今回導入される「Cubixx®DT」は、専用の服薬パックとデータのリアルタイム送信を行う通信機器で構成されています。患者は専用服薬パックから薬を取り出すと、その情報が自動的に通信機器によってデータセンターに送信され、医療従事者は専用ポータルサイトを通じて服薬状況を随時確認できます。これにより、医療従事者は自宅での服薬アドヒアランスをリアルタイムで把握し、適切な介入行動を取ることが可能となります。

期待される効果

「Cubixx®DT」の使用によって、医療従事者は患者の服薬状況を把握しやすくなります。迅速な情報伝達により、必要に応じた適切な介入を実施できるため、患者の生活の質(Quality of Life:QOL)の向上にも寄与することが期待されます。自宅での服薬状況の把握が進むことで、治療の中断や中止を防ぐことにも繋がります。

研究に対するコメント


がん研有明病院の調剤室長である川上和宜氏は、「Cubixx®DTの導入によって、患者の在宅での服薬状況を今まで以上に把握できる機会が増えるでしょう。これにより、早急な服薬支援が可能になり、治療の中断を回避できると考えています。」と述べています。

一方、コラボプレイスの代表取締役社長である安藤井達氏は「この共同研究を通じて、Cubixx®DTが服薬アドヒアランスおよび患者の生活の質向上に貢献することを期待しています。このシステムが医療従事者による迅速かつ適切な支援に繋がれば、多くの患者に良い治療結果を提供できるでしょう。」と力強くコメントを寄せています。

研究の概略


がん研有明病院の研究チームは、今後、Cubixx®DTを使用し、在宅における服薬アドヒアランスをモニタリングする前向き観察研究を実施します。この研究では、がん治療薬を服用している患者を対象に、リアルタイムでの服薬状況の監視を行い、患者へより良い薬物療法を支援することを目指します。また、双方の組織は、得られた知見を基に、患者や医療機関に対して役立つサービスを提供していく方針です。

研究会とスズケングループの役割


がん研究会はがん克服を目指し、研究と実践を進める団体で、多様な医療研究を支持してきました。一方、スズケングループは医療の全体的な改善を目指し、新薬の開発や医療機関への支援を行っています。


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会社情報

会社名
公益財団法人がん研究会
住所
東京都江東区有明3-8-31
電話番号

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