岡崎市のスイミングスクールがインドで新たな水難訓練を開始
2023年10月1日、愛知県岡崎市の老舗スイミングスクールである一般社団法人パワーストロークが、インド・チェンナイで水難訓練を行いました。このイベントはインドの水泳コーチ約50名を対象に、命を守ることを目的とした無償の訓練が提供されました。
インドの水安全問題
インドでは、全人口の約3分の2が泳げないことが知られています。特に、南インドのチェンナイは毎年のように洪水に見舞われ、命を失う人々が後を絶ちません。特に子どもたちが被害に遭うケースが多い中で、岡崎市の水泳団体がその対策に乗り出したのです。
水難事故の多くは、無知や準備不足から生じます。WHOの統計によると、インドでは毎年5万人近くが溺死しており、特に若い世代が大きなリスクにさらされています。したがって、水難訓練を受けたコーチたちが地元で子どもたちに教育を施すことは、今後の水難事故を減少させる重要なステップとなります。
特別なトレーニングプログラム
このトレーニングは、タミルナド州の水泳協会に登録されているコーチを対象としており、岡崎市が誇る水難訓練のノウハウを利用して行われました。日本で培われた経験と技術が、直接インドのコーチたちに伝授され、各地域での訓練活動が広がることが期待されています。
訓練は、着衣泳を含む実践的な内容で構成されており、参加者は水難時の対処法を具体的に学ぶことができます。また、オンラインでのプログラムも整備されており、プールがなくとも水難対応の知識を身につけることが可能です。
地域と連携した取り組み
このイベントは、在チェンナイ日本国総領事館およびタミル・ナド州スポーツ庁の協力のもとで進められました。地域社会に貢献し、新たな形の日印関係を築くことを目的としたこの活動は、国際的な連携による地方の問題解決の一環として注目されています。
さらに、10月から始まる雨季に向けて準備が必要とされる中、このプロジェクトの重要性が一層増しています。水難事故を未然に防ぐためには、教育の普及が不可欠です。インドのコーチたちは、訓練を通じて自らが地域のリーダーとなり、次世代の教育に力を入れることを期待されているのです。
今後の展望
パワーストロークは、今後も国内外での水難訓練を進めていく計画です。地元の幼稚園や学校での活動に加え、インドなど海外での展開も視野に入れています。経済成長を遂げているインドにおいて、予防意識が高まる中で、日本の技術が地域貢献できることは非常に意義があります。
このような取り組みは、文化や言語の壁を越え、ひとつの共通の目標「命を守る」という理念がグローバルに広がることを示しています。今後もこの流れをつなげていくために、パワーストロークは全力で活動を続けます。
お問い合わせ先
- 所在地:愛知県岡崎市日名南町19-14
- 電話番号:0564-24-7778
- 公式サイト:
https://powerstroke.or.jp/