福岡発！VR技術で伝承する新しい庭師の世界『NIWAVERSE』とは

福岡市の造園会社、株式会社庭道楽が新たに立ち上げた『NIWAVERSE』事業が話題です。このプロジェクトでは、伝統的な庭師の技術をVRやARなどの最新技術を活用してデジタル化し、未来の庭造りを目指しています。この革新的な取り組みは、庭師業界に新しい活力をもたらすことが期待されています。

NIWAVERSEの背景とコンセプト

日本の庭園文化は、飛鳥時代から続く長い歴史を持っていますが、現代ではその魅力が薄れていると感じる人も少なくありません。株式会社庭道楽は、そうした背景の中で、「古きを温ねて新しきを知る」精神を持って、伝統技術の維持と進化を目指しています。『NIWAVERSE』事業は、職人技のデジタル化、ビッグデータ化を通じて、その第一歩を踏み出しました。

庭道楽の代表である大西淳夫氏は、このプロジェクトを通じて時代に合った新しい庭の楽しみ方を提供したいと考えています。「庭ってどんな場所？」という問いかけから、デジタルとリアルが融合した新しい空間を作り上げることを目指しています。

一人一花スプリングフェス2023に出展

4月8日から16日まで福岡市役所前のふれあい広場で開催される『一人一花スプリングフェス2023』では、NIWAVERSEプロジェクトの第一弾となるコンセプト作品「違う角度から見てごらん」が出展されます。この作品は、庭作りの新しいアプローチを示すもので、来場者はデジタルを通して体験的に庭の魅力を感じることができます。

デジタル技術を駆使した教育の未来

『NIWAVERSE』の取り組みの一環として、職人の技術を遠隔で指導できる環境を整え、若手職人の育成を図っています。熟練の職人がデジタルツールを使って遠方から指導することにより、品質の均一性が保証され、若手も安定した技術を身につけることが可能となります。また、危険の早期発見と安全確保にも寄与するでしょう。

植物と庭のビッグデータ化

庭師の技術をビッグデータ化することで、植物の成長予測やデザインの最適化が進められます。ARやVRを駆使した新しい庭の提案は、顧客にとってわかりやすく、かつ魅力的なものとなるでしょう。これにより、造園業界全体が変革を迎えるチャンスが生まれています。

株式会社庭道楽の魅力

株式会社庭道楽は「庭をもっと楽しく、もっと面白く」をテーマに活動しています。温暖化の影響を受け、私たちの生活環境は日々変化していますが、屋上緑化や室内緑化などの新しい試みを通じて、より緑豊かな社会の実現を目指しています。特に、平成時代から続く庭作りのプロセスを見直し、緑を生活の一部にすることに力を入れています。

また、同社の代表である大西氏は、植物に対する深い愛情と、庭に対する独自の美学を持つ匠です。彼は、個人宅や社寺の庭造りを手がけた経験を活かし、日本の美しい庭園文化を更に進化させるために日々邁進しています。

未来の庭造りへ向けて

『NIWAVERSE』によって、株式会社庭道楽は新たな庭作りへと挑戦し続けます。デジタルと自然が共存する新しい形の庭が誕生することで、一層多くの人が庭の持つ魅力を発見できることを期待します。そして、若手庭師たちがこの新しい波に乗り、未来の庭造りを担っていくことに繋がるでしょう。福岡市から発信されるこの革新は、全国へと広がる可能性を秘めています。