大阪で実現した通信の新時代
大阪府において、NTT西日本とシスコが共に行った革新的なプロジェクトが注目を浴びています。このプロジェクトでは、コヒーレントプラガブルオプティクス技術を活用したC+Lバンドの拠点間フィールド接続が、世界初として実証されました。それにより、今までにない大容量で低消費電力の持続可能なネットワークの実現に向けた第一歩を踏み出したことになります。
背景と目的
近年、データ処理の拡大や機械学習モデルのトレーニング需要の高まりにともない、通信トラフィックが急増しています。クラウドサービスの普及や映像配信の需要も相まって、ネットワークのサステナブルな構築が必須となっています。このような背景から、光ファイバー一芯の大容量化が期待されています。
NTT西日本は、これまでのCバンドやLバンドの利用に加え、C+Lバンドの活用を進めることで、約2倍の伝送容量を確保できる手法を採用しました。さらに、コヒーレントプラガブルオプティクス技術の導入により、機器の小型化や導入コストの低減を図りつつ、省電力かつ省スペースでの運用が実現可能となります。
フィールド接続検証の詳細
実施場所と内容
実施された実証は、大阪府内の約60kmの距離において行われました。ここでは、以下の3つの取り組みが行われました:
1.
大容量伝送の実現: Cバンド対応の装置とシスコの最新技術を結集し、従来の約2倍の超大容量伝送の確認。
2.
サステナブルなネットワークの構築: IPと光伝送の融合を通じて、省電力かつ安定したネットワークを実現。
3.
伝送特性の評価: 既存の光ファイバインフラを利用し、伝送品質や光学的パラメータを評価しました。
各社の役割
本取り組みにおいて、NTT西日本は実証試験の実施やネットワーク構成の検証を行い、シスコはRONデバイスの提供とネットワーク最適化の支援を担当しました。これにより、各社が持つ技術力を最大限に発揮し、多角的な視点での評価が可能となりました。
今後の展望
NTT西日本は、最新技術の適用と実装を継続的に進めていくと同時に、シスコを含むパートナーとの連携を強化し、IPと光伝送の融合によるネットワークアーキテクチャの発展を目指します。またシスコも、顧客のニーズに応じたサステナブルなネットワークの実現に向け、さらなる技術革新に取り組みます。
このプロジェクトは、通信技術の未来を切り開くものとなり、それによって生まれる新たな可能性は無限です。技術革新が進むことで、多様なニーズに応えるネットワークが実現し、我々の日常生活をより豊かにしていくことでしょう。
お問い合わせ
本件に関する詳細は、NTT西日本のR&Dセンターにてお受け付けしております。興味のある方はぜひご連絡ください。