精神科医で劇作家・くるみざわしんの新作『鴨居に朝を刻む』上演決定

新作演劇『鴨居に朝を刻む』の上演が決定！

精神科医であり劇作家として知られるくるみざわしんが手掛ける新作『鴨居に朝を刻む』が、2025年12月25日から28日まで下北沢のOFF・OFFシアターで上演されることが発表されました。この作品は、くるみざわしんが祖父の日記を基にし、戦争や貧困、孤立といった重厚なテーマを扱っています。

作品の背景と内容

作品の舞台は、長野県南部の山あいに位置する小さな村。村の主人公Mは、土にまみれた生活を送りながらも村議会議員としての役割を果たしていきます。彼は地元の若きリーダーとなり、村長に就任します。その矢先、東京から来た謎の旅人との出会いがMの運命を大きく揺るがすことになります。その旅行者に、彼は貧しい村の現状や、始まろうとしている「満州移民」に対する期待と緊張感を率直に語ります。

満州移民という国策の波に乗り、村長は村民たちを開拓団として送り出す決断を下します。しかし、戦争の終わりを迎えると、帰還を待つ村長に信じられない知らせが届くのです。彼が選んだ道がもたらした悲劇とは、村民72名が選んだ集団自死という事実です。このように、個々の選択とその結果がいかに重くのしかかるかを、作品を通じて深く掘り下げていきます。

Myrtle Artsの理念

本作品は、一般社団法人Myrtle Artsの取り組みのひとつとして生まれました。Myrtle Artsは、質の高い演劇やアート作品を国内外に広めることを目的に設立され、商業ベースでは難しいオリジナル作品を創出しています。また、新しい作家とのコラボレーションを進め、さまざまな文化や表現方法を通じて、多様性豊かな創作活動を行っています。演劇だけにとどまらず、身体表現や伝統楽器とのコラボレーションも行い、国際的にも評価される作品を世界に発信することを目指しています。

上演詳細

『鴨居に朝を刻む』の公演概要は以下の通りです。

- 公演期間：2025年12月25日 (木) ～ 2025年12月28日 (日)
- 会場：下北沢 OFF・OFFシアター (東京都世田谷区北沢 2-11-8 TAROビル3F)
- 出演者：川口龍
- 作・演出：くるみざわしん
- スタッフ：照明、音楽、音響、小道具、衣装など多彩なメンバーが参加します。

スケジュール

- 12月25日（木）19:00
- 12月26日（金）14:00
- 12月27日（土）14:00、19:00
- 12月28日（日）14:00

開場は30分前、上演時間は約80分を予定。

チケット情報

- 一般： 4,000円
- シニア（70歳以上）： 3,500円
- U25： 3,000円
- ペアチケット： 7,000円（全席自由、税込）
未就学児の入場はご遠慮ください。シニアとU25の方は、受付にて年齢確認が必要です。

チケットは現在、カンフェティより購入可能です。詳細や購入方法は公式サイトをご覧ください。

この作品は、現代社会に通じるメッセージを内包しており、多くの人々に深い視点を提供してくれることと思います。ぜひご来場ください！