耳かきの挑戦
2025-03-28 10:21:25

医療器具の技術力を生かした耳かきが生んだヒット商品の秘密

三祐医科工業の魅力



東京都足立区に本社を構える三祐医科工業株式会社は、1972年に設立され、医療現場で必要とされる繊細な金属製医療器具を製造してきた伝統ある会社です。創業以来、50年以上を経て、同社が誇る技術力は非常に高く、特に金属製の注射針などの繊細な器具の製造においては、他の追随を許さない存在感を放っています。

耳かきの意外な成功



三祐医科工業の新商品である耳かきは、医療器具の専門メーカーが本気で作った製品です。一見すると医療器具と耳かきとの組み合わせは不思議ですが、展示会での来場者の一言が開発のきっかけとなりました。「これは耳かきですか?」という質問が製品化への道を開いたのです。

当初は職人気質から「医療器具にこだわりがある」と感じていた取締役技長の小林保彦氏も、耳かきの製作に本気で取り組むことに。

こだわりの開発プロセス



耳かきの開発には5年もの月日がかかりました。特に大変だったのは「しなり」の調整です。耳かきは柔軟性が求められるため、精密な技術を必要とし、硬すぎず柔らかすぎない理想的な「しなり」が追求されました。試行錯誤を繰り返し、最終的に特殊樹脂を採用して、この耳かきは完成しました。2012年には累計8万本を売り上げ、ヒット作となりました。

職人の技術を次世代に



三祐には70代のベテラン職人から、30代の若手職人までが在籍しており、各世代の技術と知識が融合して製品が作られています。職人たちの手仕事により、医療機器の厳しい品質管理が耳かきにも活かされており、顧客からは「医療器具を製造する会社だから安心」との声も届いています。

未来への展望



三祐医科工業の3代目、代表取締役の小林祐太氏は、家業を継ぐ覚悟で戻ってきました。彼の経験は、店舗責任者や営業としての前職で培われたもので、今後は耳かきのリブランディングや新たな販路開拓に挑戦しています。特に耳かきは、EC市場へ展開し、さらにインバウンド顧客への取り組みも視野に入れています。

地域への恩返し



同社は足立区の「足立ブランド」にも参加し、地域貢献の一環として中学生向けの職場体験を実施しています。製造業の魅力を伝え、次世代を担う人材の育成にも力を入れています。このような姿勢は、地域とも密接に結びつき、企業の発展を支える基盤となっています。

注目の今後



三祐医科工業は、2025年4月に医療系専門の展示会「メドテックジャパン2025」への出展を予定しています。この機会を通じて、今まで以上に多くの人に自社の存在を知ってもらい、新たな挑戦を続けていく計画です。ぜひご期待ください。


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会社情報

会社名
足立ブランド
住所
東京都足立区中央本町一丁目17番1号足立区産業振興課
電話番号
03-3880-5869

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