AGCの新ガラスサイネージが京阪電鉄プレミアムカーに採用
2021年1月から運行を開始予定の京阪電鉄の3000系プレミアムカーに、AGCの最新技術を駆使したガラスサイネージ『infoverre® Windowシリーズ Barタイプ』が導入されることが決定しました。この取り組みは、AGC株式会社と交通電業社が共同で進めたもので、車両用の表示器開発において新たな一歩を踏み出します。
世界初の実車両採用
『infoverre® Windowシリーズ Barタイプ』は、車両用側窓と統合された行先表示器として世界で初めて実用化されます。車内外の案内表示器において、視認性とデザイン性を兼ね備えたこの製品は、乗客が安全で快適に移動できるようサポートする重要な役割を果たします。
techの集大成
AGCが開発した『infoverre®』は、2013年から進化し続け、今や鉄道車両や駅の発車標などで幅広く使用されています。今回採用される製品は、複層ガラス製造技術と情報表示技術を結集したもので、空間の利用効率を高めながらも優れたデザイン性を持っています。総厚26mmのガラス内に設置されたディスプレイは、わずか16mmの空間に制御基板と表示器を収めました。
特徴と利点
この新しい表示器は、以下のような特徴を持っています。
1.
独自の長距離画像伝送技術を採用し、外部に配置された制御機能を可能にしました。
2.
省スペース設計により、車両デザインの自由度が増し、視覚的美しさを向上させました。
3. 複層ガラスに一体化した液晶ディスプレイは、屋外でのクリアな視認性と優れた耐久性を実現しています。
4. 特殊な密閉通信ケーブルを使用することで、エネルギー効率の改善と結露の防止を行っています。
未来の鉄道へ向けた挑戦
AGCと交通電業社は、今後も『infoverre®』技術を活用し、乗客の安全で安心な鉄道移動を確保するための取り組みを継続していく方針です。鉄道業界の新しい未来に向けたこの技術革新は、公共交通機関全体の向上に寄与することが期待されます。
株式会社交通電業社は、鉄道やバスなど公共交通機関での案内表示器の開発に70年以上の歴史を有し、自社開発にこだわる姿勢を大切にしています。これからも、顧客のニーズに応える新たな製品を世に送り出すことに注力していくことでしょう。
参考リンク
AGCの新技術により、鉄道業界のさらなる進化が期待されており、今後も目が離せません。