芸術が交差する舞台『賢治島探検記 2026』
文学座と演劇集団キャラメルボックス、まさに日本演劇界の巨人たちが初めて手を組み、2026年に上演される『賢治島探検記 2026』。この舞台は、宮沢賢治の名作童話を基に、日常の中の不思議さや人間の本質を探求する作品です。
新しい演出の見どころ
演出を手掛けるのは、西本由香氏。彼女は文学座の新進気鋭の演出家で、演劇集団キャラメルボックスの成井豊氏が生み出した作品のポテンシャルを引き出すために新たな視点を加えることに挑戦します。このコラボレーションは、「劇場がなくとも、いつでもどこでも上演可能な芝居」をテーマに掲げており、双方の劇団のエッセンスが見事に融合する瞬間を楽しむことができます。
俳優陣の魅力
出演するのは、文学座から石橋徹郎や栗田桃子、キャラメルボックスからは多田直人や原田樹里が参加。両劇団の俳優陣が6名ずつ集結することによって、今までにない化学反応が期待されます。特に、多田氏は「文学座とキャラメルボックスは反対色であり補色の関係」と語り、それぞれの個性がどのように交差するのか、観客は目を見張ることでしょう。
座談会で語られた期待と不安
この舞台の制作陣は、既に座談会を開き、今回のコラボレーションに対するそれぞれの感情を述べました。西本氏は「文学座は閉じられたエネルギーを持っているが、これをぶち破る出会いに期待している」とし、他方で、多田氏は初めての文学座参画を楽しみにしているものの、キャラメルボックスとしての自らの意識を忘れないようにしようと語りました。石橋氏は、両劇団の持つ異なる感覚をしっかりと掘り下げ、どのような作品へと育つのかに期待を寄せています。
宮沢賢治の魅力が現れる舞台
作品のあらすじは、大学のゼミ生たちが「賢治島はここにある」と教授が宣言し、その証明として宮沢賢治の童話を演じるというものです。賢治の作品は、単なるメルヘンではなく、時に厳しさや人間の矛盾を描き出しています。西本氏は、その「懐の大きさ」を舞台で届けたいと語り、観客にとっても感慨深いひとときとなるでしょう。
公演の詳細
このプロジェクトは、2026年の1月7日から18日まで、新国立劇場小劇場で上演される予定です。チケットは好評発売中で、S席は8,000円、A席は6,000円。さらに、演出に参加した俳優たちとのアフタートークもありますので、舞台の詳細をじっくり楽しむ絶好の機会です。全14回の公演で、宮沢賢治の世界を体感してみてはいかがでしょうか。
文学座と演劇集団キャラメルボックスがどのような新しい舞台を創出するのか、乞うご期待です!