新幹線車内の精緻な位置データ取得を実現する空間AI技術
東海旅客鉄道株式会社とzeteoh株式会社の共同プロジェクトが、注目を集めています。新幹線の高速走行中に、精度の高い位置データを取得する技術を持つこのプロジェクトは、空間AIを活用したもので、従来の技術の限界を突破しました。
空間AI技術の革新
従来の技術では、新幹線車両内での位置データの取得には、固定したインフラ設備(ビーコンなど)の設置が必要でした。しかし、zeteohが開発した空間AI「TRAILS」は、一般的なスマートフォンのセンサーと独自のAI技術を組み合わせることで、その課題を克服しました。これにより、インフラ投資なしで精緻な位置データを収集することが可能になったのです。
データ取得の実証実験
今回のPoC(Proof of Concept)では、実際に運行中の新幹線内でセンサーデータを収集し、AIを用いた学習によって位置データの精度を確認しました。その結果、最高時速285km/hで走行中の新幹線内において、誤差3m以内で位置データを取得することに成功したのです。これにより、実用性の高い技術としての信頼性が示されました。
今後の展開
zeteohは空間AIを使ったデータ取得技術を鉄道業界に留まらず、製造業、物流、建設業など、さまざまな分野に展開することを計画しています。物理空間の知能化が進むことで、各産業現場の効率化や自動化が促進されることが期待されています。
zeteoh株式会社について
2020年に設立されたzeteohは、物理空間における「人の動き」や「業務プロセス」のデータ化に取り組む日本のディープテックスタートアップです。世界108カ国以上からの応募があった「Hello Tomorrow」コンペティションでは、優れた革新性を持つスタートアップとして「Deep Tech Pioneer」に選ばれました。その技術は、インフラ投資を90%削減し、一般的なスマートフォンだけで導入可能です。
国内外の多くのプログラムに採択され、業界の専門家がアドバイザーとして関与する中、製造現場におけるデジタル変革(DX)を加速させる体制が整っています。公式サイトは
こちらです。
この技術がもたらす未来の変化に、業界関係者は大きな期待を寄せています。物理空間のデジタル化が、どのように私たちの生活や産業を変えるのか、今後の進展から目が離せません。