アルフレッド・ヒッチコック監督の特集上映
アルフレッド・ヒッチコック監督の偉業を称え、没後45年を記念した特集上映『ヒッチコック 45―甦るサスペンスの神。』が全国のTOHOシネマズで開催されます。この機会に、観客を引き込む緊張感や心理描写に富んだ特異な世界観を堪能できる貴重なチャンスです。
ヒッチコックは映画表現の限界を押し広げ、単なる娯楽から人間心理の深層を探る作品へと昇華させました。彼の作品に共通するのは、計算されたカメラワークや音の使い方、そして物語の緊張感です。これらの要素が組み合わさることで、鑑賞者は作品の中に引き込まれ、心を揺さぶられるのです。
代表作の数々
『裏窓』(1954年)
本作は自宅にこもる写真家ジェフが向かいの住人たちを観察することで起こるミステリーです。ある日、彼はある異変を目撃し、殺人の疑惑が浮上します。ヒッチコックの演出力が存分に発揮されたこの作品は、1つの部屋と目線だけで観客を惹きつけ、緊迫感を生み出しています。1955年アカデミー賞にノミネートされたこの映画は、そのストーリー展開と映像美が印象的です。
『めまい』(1958年)
次に紹介するのは『めまい』です。この映画は高所恐怖症の元刑事スコッティの視点から描かれた愛と幻想の物語です。旧友から依頼された妻の尾行を通して、スコッティは運命に翻弄されていきます。ヒッチコック自身が最高傑作と称したこの作品は、幻想と現実が交錯する中で愛と執着が織りなすサスペンスを描いています。1959年のアカデミー賞にもノミネートされ、その美術や音響面でも高く評価されています。
『サイコ』(1960年)
そして、忘れてはならないのが『サイコ』です。この作品は、逃亡中の女性が一軒のモーテルに立ち寄ることで引き起こされる恐怖の物語です。最後に待ち受けている衝撃の結末は、映画史においても特筆すべき瞬間と言えるでしょう。特に、あの有名なシャワーシーンは映画の概念を根底から覆す衝撃的なもので、多大な影響を与えています。1961年のアカデミー賞に複数ノミネートされ、今なお語り継がれる不朽の名作です。
上映情報
特集上映は12月の期間中、以下のスケジュールで行われます。
- - 12月5日(金)~12月11日(木): 『裏窓』
- - 12月12日(金)~12月18日(木): 『めまい』
- - 12月19日(金)~12月25日(木): 『サイコ』
上映劇場はTOHOシネマズ日本橋、TOHOシネマズなんばなど、全国で順次公開予定です。各劇場の最新情報は、
東宝東和の公式サイトでチェックしてください。
ヒッチコックの真髄を感じられる特集上映に、ぜひ足を運んでみてください。