2025年版父の日のギフト事情とは？父と子の距離感を探る調査。

2025年版父の日ギフト事情

父の日に寄せる感謝の気持ちが、年々どのように表現されているのか。父の日に関する情報メディア「父の日.jp」が実施した2025年の全国調査の結果が発表されました。この調査では、10代から70代の男女665名に対して行われ、昨年の父の日のギフトの有無や過ごし方が調査されました。

調査結果の概要

調査の結果、「昨年の父の日にギフトを贈った」と回答した人は55.2%に達し、これは2023年から3年連続して半数を超えています。しかし同時に、「贈っていない」と回答した人も44.8%と高い割合を占め、一部の家庭では父の日がただの記念日とされている現状が浮き彫りになりました。過去のデータと比較すると、2020年は51.4%、2022年には49.6%と減少傾向にあったものの、最近では安定している様子がうかがえます。

このことは、父の日が徐々に「感謝の気持ちを行動で伝える日」として根付いていることを示唆していますが、それでも4割以上の人がギフトを贈らない理由には、家庭の事情や父親との距離感、さらには感謝の気持ちを表現することへの照れなどが影響していると考えられます。これからは、より多様なスタイルで父の日を祝う文化が広がっていくことが求められるかもしれません。

義父へのプレゼントも定着

驚くべきことに、義父に対してギフトを贈った人も52.1%に上りました。この数字は、実の父へのギフト（55.2%）にほぼ匹敵しており、父の日が家族の絆を深める機会としてますます重要視されていることを象徴しています。最近では、義理の親子関係を大切にする意識が高まり、義父へのプレゼントが一般的となってきていることが示されています。ただし、義父へのギフトを贈っていない人も47.5%おり、家庭内の距離や関係性によってその対応は異なるようです。

離れて過ごす父の日

実父と一緒に過ごした人は25.1%、義父に関してはわずか6%と、92%以上が離れて過ごすことが明らかになりました。これには現代の家族関係やコロナ禍の影響も考慮されます。家族が遠くにいるためにギフトやメッセージで気持ちを伝えようとする流れが生まれ、対面ではなくても感謝を表現したいという気持ちが強く感じられます。

父の日は、もはや「直接会う日」から「気持ちを贈る日」へと変化してきました。特に義父との関係性が薄い家庭では、物理的な距離が心理的な距離感をも生んでいる場合が多く、そうした中でのギフトやメッセージの価値が一層高まっています。

父の日はただの記念日ではなく、感謝の意を示す場であるべきだという意識が、これからの時代において特に重要視されるでしょう。「離れていても伝えたい」という気持ちが、今後の父の日文化を形作っていくのかもしれません。