サステナブル旅行の重要性
ブッキング・ドットコムが発表した2026年版「サステナブル&トラベル」に関する調査では、世界中の旅行者の85%がよりサステナブルな旅行を「重要」または「非常に重要」と考えています。この調査結果には、日本の旅行者においても71%が同様の意識を持っていることが示されています。
興味深いのは、若年層とシニア層での意識や行動の違いです。若年層はサステナビリティに関する意識が高いものの、実際の行動にはつながっていない傾向があります。それに対してシニア層は、具体的なサステナブル行動に積極的に取り組んでおり、その影響力は顕著です。
世代の意識の違い
調査によると、旅行者の中で今後12カ月以内によりサステナブルな旅行をしたいと考える割合は、ベビーブーム世代で47%、X世代が60%、ミレニアル世代が71%、Z世代は75%という結果が出ています。若い世代は意識が高く、行動を起こそうとしている一方で、シニア層は実際の行動に対する意欲が強いことがうかがえます。
特に、旅行中の廃棄物削減やエネルギー消費を抑える意識はシニア層が上回る傾向にあり、61歳以上のベビーブーム世代では67%が旅行中の廃棄物削減に取り組む意向を示しています。一方で、Z世代は地域文化や先住民コミュニティの保全に関する旅行や活動に強い関心を持っており、地域の生態系への配慮を大切にしています。
異常気象が旅行計画に与える影響
また、異常気象が旅行先や時期の選定に大きな影響を及ぼしていることも明らかです。調査を受けた旅行者の約3分の1が、異常気象や自然災害を理由に旅行プランを変更したり、キャンセルした経験があると述べています。特に気温が高すぎる目的地を避ける傾向が強く、55%が異常気象からくるストレスを感じています。
受け入れられ始めたサステナブルな実践
宿泊施設に対するサステナブルの意識も高まっており、今後12カ月でサステナビリティ認証を持つ宿泊施設を選ぶ旅行者の割合は各世代で35%を超えているとのことです。これに基づき、2025年にはブッキング・ドットコムにおいて、サステナビリティ認証を取得した宿泊施設での予約泊数が1億泊を突破する見込みです。これは、サステナビリティへの配慮が旅行の一部として確立されてきている証です。
新たな旅行スタイルの広がり
近年では、過度に混雑する観光地を避けたり、オフシーズンに旅行することが計画されている旅行者も増えています。調査によると、世界全体の43%(日本では40%)が混雑を避ける意向を示し、42%(日本では49%)がオフシーズンの旅行を計画しています。これらの傾向は、地域社会や環境に配慮した旅行の意識が広がっていることを示しています。
Danielle D’Silva氏は、「サステナブルである旅行を選ぶことが、すべての世代に共通の新しいスタンダードになっていると感じます。今後も、旅行者がサステナブルな選択をしやすい環境を整えることが重要です。」と語っています。これからの旅行ライフスタイルは、サステナビリティを大切にしつつ、積極的に環境や地域に配慮した選択をしていくことが求められるでしょう。