ドコモとVIAVIによる6G無線通信の革新
NTTドコモとVIAVI Solutions Inc.(以下、VIAVI)は、次世代通信技術である6Gに向け、AIを活用した無線アクセスネットワークの制御最適化に取り組む実証を行いました。このプロジェクトによって、通信性能の向上と制御信号の削減を実現し、最大20%ものスループット向上を達成することができました。
実証の目的と背景
ドコモが掲げる6Gのビジョンの一環として、「AI for NW」、つまりAIをもとにしたネットワークの制御と運用の最適化が重要視されています。この実証では、自己認識ネットワークという革新的な技術を用い、無線ネットワークをデジタルツイン環境で模擬することで、より高効率な通信管理ができる仕組みを検証しました。
自己認識ネットワークは、無線環境のデータをデジタルツイン上に構築し、実環境におけるネットワーク品質の測定や評価を行う技術です。これにより、実際のネットワークにおける制御信号を減少させ、高効率なネットワーク制御が可能になるという期待が寄せられています。
実証の内容と成果
本実証は、東京の主要な場所に設置された複数の基地局を対象に行われました。AIによるネットワーク品質の予測技術を駆使し、基地局から送信されるビームの指向性を最適化。このプロセスでは、従来のように実際の環境でネットワーク品質を測定することなく、デジタルツイン環境で得られた情報に基づいて、より効率的なビーム選択が可能となりました。
その結果、制御信号の一部を削減することに成功し、無線リソースを増加させることで上りリンクのスループットが最大20%向上するという成果を得ることができました。これは、今後の6G時代における通信品質の向上とネットワーク運用の効率化に向けた重要なステップとなるでしょう。
今後の展望
ドコモとVIAVIは、6G時代に向けた研究開発をさらに進め、AI技術による顧客の体感品質の向上やネットワークの効率化に取り組んでいく方針です。また、実証の成果は2026年にスペインのバルセロナで開催されるモバイルワールドコングレスにも展示される予定です。これは、5Gから6Gへと進化する通信技術の最前線にある企業の活動を示す素晴らしい機会となるでしょう。
このような取り組みは、日本が技術革新のリーダーシップを持ち続けるために不可欠であり、持続可能な未来へ向けた一歩と言えるでしょう。今後も注目が集まる日本の通信業界の動向から目が離せません。