事前登録プロモーションの最新トレンドと売上への影響についての調査結果

スパイスマートによる事前登録プロモーションの調査概要

株式会社スパイスマートは、日本におけるスマートフォンゲームの事前登録プロモーションについて詳しい調査を実施しました。この調査は、2024年の3月から2025年の2月まで行われ、リリース後90日以内に日本のApp Storeセールスランキングで100位以内に一度でも入った87タイトルを対象にしています。調査の目的は、事前登録の手法や期間、登録方法のトレンドを探ることです。

事前登録期間の短縮化

調査によると、事前登録からゲームリリースまでの平均日数は約60日となっており、昨年の約70日から継続的に短縮されています。この現象は、開発チームがユーザーの熱意を維持し、効率的なプロモーション設計を行うことができるようになったことの表れとも言えるでしょう。特に、過半数のタイトルが事前登録開始から50日以内にリリースを行う傾向が強まってきています。

事前登録手法の変化

次に、事前登録の手法について見ていくと、特にX（旧Twitter）などのSNSチャネルの利用が大幅に減少しています。2024年には64%だったXでの事前登録採用率が、2025年にはわずか23%にまで落ち込んでいます。また、公式サイトや予約サイトを通じた登録も20%以上減少しています。これに対して、アプリストアでの事前予約は引き続き高い利用率を維持しており、他の手法と比べても重要視されています。

このような変化は、プロモーションの効率を高めるために、複数のチャネルを使うアプローチから、より特化したチャネルに絞り込む方向へ進んでいることが見受けられます。

参加型プロモーションの増加

最近の調査では、ユーザーとの関わりを深める「参加型・共創型」プロモーションが増加傾向にあることも確認されました。YouTubeやDiscordなどのコミュニティツールを活用してファンとの対話を促進する施策が増えており、ユーザーの参加を必要とするキャンペーンや二次創作の募集など、様々な取り組みが報告されています。例えば、『ゼンレスゾーンゼロ』ではユーザー参加型のカウントダウンパーティーを実施、また『学園アイドルマスター』の事前登録では地域対抗でアイドルが会いに行く企画を実施するなど、ユーザーが楽しむことができる要素を盛り込んだ内容になっています。