新たに発行された観光都市ブランド評価のISO規格が注目を集める

新たに発行されたISO規格が観光都市を評価

一般財団法人日本規格協会（東京都港区、理事長：朝日弘）は、2025年3月17日（月）に「ISO 11778:2025 ブランド評価－観光都市」の英・日対訳版を発行することを発表しました。この新しい規格は、世界の観光都市におけるブランド評価のための基盤を提供し、観光業界のさらなる発展に寄与することが期待されています。

ISO 11778:2025 の概要

ISO 11778:2025は観光都市のブランド評価に必要な基本的なフレームワークや指標、プロセスを明確に規定しています。これにより、観光都市はその独特な特徴を活かしたブランド構築が可能となり、観光客を惹きつける強力なアイデンティティを持つことができるようになります。

主な指標

本規格では以下の8つの主要な指標が設定されています：
1. 観光資源
2. 観光インフラ
3. 観光サービスの利便性
4. 環境の持続可能性
5. 治安
6. 関係者評価
7. 観光客数
8. 財務実績

これらの指標を基に、業界団体や第三者が観光都市のブランド評価を行う際の参照点として機能します。

観光都市ブランドの重要性

観光都市ブランディングは、事業体と商品、またはサービスの独自のアイデンティティを確立するための手法です。これにより、観光客に魅力的なイメージを伝え、感情的なつながりを築くことができます。特に、観光都市が持つ独自性をプロモーションし、訪問者にとっての価値を高めることが、ブランドの最大の目的です。
観光都市ブランドが効果的に構築されることで、事業体の総合的な価値が向上し、リスクが軽減される効果も期待できます。

規格作成の背景

本規格は、専門委員会ISO/TC 289（ブランド評価）とISO/TC 228（観光及び関連サービス）が共同で作成しました。観光業界は常に進化しており、新しい規格の導入が求められています。そのため、ISO 11778はこれからの観光産業の基盤となる重要なガイドラインです。

購入情報

この英・日対訳版の規格は、税込で22,517円で提供されています。規格の購入や詳細については、一般財団法人日本規格協会のウェブサイトをご覧ください。

その他の関連規格

ISO 20671シリーズやISO 21401など、観光分野には多くの関連規格が存在します。これらの規格は、持続可能な観光を実現するための指針となっており、観光業界の関係者にとって重要な資源となっています。各規格の詳細については、同様に日本規格協会にて確認できます。

エコツーリズムやインクルーシブ観光など、今後の観光業界においても新たなニーズに応えるための基準が求められる中で、ISO 11778の活用は大いに期待されるところです。観光業界が持続可能かつ魅力的な都市ブランドを形成するための第一歩として、この規格の普及が重要です。