障がい者が企業での実務を体験できる『キャリアランド2025』開催決定

障がい者の“働く体験”を実現する『キャリアランド2025』

特定非営利活動法人ぼこでこと一般社団法人脳フェス実行委員会が主催する「キャリアランド2025」が、2025年10月26日（日）に東京・すみだ産業会館で開催されます。このイベントは、障がいを持つ当事者が企業の実務を体験できる職業テーマパーク型のプログラムであり、障がい者が仕事を通じて社会参加を果たす貴重な機会となります。

街の中の体験型テーマパーク

キャリアランドは、子供たちが職業を体験できる「キッザニア」の障がい者版として位置づけられており、参加者は接客、商品管理、IT操作、軽作業など、実際の業務を体験することができます。このようなリアルな業務経験は、参加者の就労意欲を高め、企業との相互理解を深める重要な役割を果たしています。なお、体験した成果は「キャリアランド通貨」として付与され、この通貨は会場内の飲食や物販に使用できるため、楽しみながら働く実感を得ることができます。

就労に向けた相談とプレゼン

会場では、就労なんでも相談所も設けられており、参加者が体験を通じて感じた不安や疑問を専門の相談員とともに解消できる形式が取られています。また、「当事者ギルド」では、障がいを持つ人たちが自らの強みをプレゼンテーションできる場が用意されています。これによって、企業との接点を持ち、自分自身の魅力をアピールする機会が得られます。

参加企業と多様なプログラム

今年参加予定の企業には、書籍買取の「BOOKOFF」、IT企業「NEC」、人材派遣の「PASONA」、旅行会社「HIS」などが名を連ねています。参加企業は順次公式サイト等で発表される予定です。さらに、当日は職業体験所、相談所、ステージイベントも同時開催され、多層的な会場構成が工夫されています。

背景と社会的意義

近年、民間企業における障がい者の実雇用率は過去最高となっていますが、法定雇用率には未達となる企業がまだ多く、障がい者の職場定着の課題も残されています。2024年に施行される改正障害者差別解消法により、企業は合理的配慮を義務付けられ、今後の就労環境が整備されることが期待されています。キャリアランドはこのような社会的背景の中で、障がい者との相互理解を促進し、より良い就労環境の実現に寄与することを目指しています。