吉田カバンの魅力と日本化粧品の未来を探る特集

吉田カバンの魅力と日本化粧品の未来を探る

「WWDJAPAN」12月22日&29日合併号は、創業90周年を迎えた吉田カバンを特集しています。「ポーター」「ラゲッジレーベル」「POTR」の3つのブランドが登場し、吉田のモノつくりの秘密に迫ります。吉田は自社を「普通の街のカバン屋さん」と呼びながら、伝統技術と最先端のテクノロジーを融合させ、デザイナーズブランドとコラボレーションを行っています。この相反するアプローチがどのように実を結んでいるのか、詳細に見ていきましょう。

特に注目すべき点は、去年「ポーター」の代表作である“タンカー”シリーズが全て100%植物由来のナイロンに変更されたことです。この決断には様々な背景があり、結果として価格は倍近く上昇しましたが、売上は逆に増加しました。この変化がどのような経緯で行われたのか、そして“タンカー”の製造過程がどうなっているのかが気になります。さらに、90年間にわたる吉田の歴史、職人の工房取材、吉田に働く人々のインタビュー、提携ブランドからの意見、そして社長へのインタビューなど、多角的な視点から吉田カバンの魅力に迫ります。

日本化粧品の現在と未来

また、特集外では「WWDBEAUTY」12月号が「今、求められる日本化粧品」に焦点を当てています。韓国コスメの人気が高まる中、日本の化粧品ブランドがどのように差別化して市場で立ち位置を確立しているのかを掘り下げています。アットコスメやロフト、アインズ&トルペの販売データをもとに、ヒットブランドと競争がうまくいっていないブランドとの分岐点に迫ります。

この特集では、確かな品質と研究開発力を背景に、日本の化粧品が持つ価値はどう消費者に伝わっているのかが問われます。具体的なケーススタディとして「ケイト」や「ミニュム」などのブランドを取り上げ、その競争力を考察。更に、長年にわたり化粧品業界に携わってきた竹岡篤史氏のインタビューを通じて、日本化粧品産業が抱える課題と可能性を整理します。

発酵技術への再評価

「発酵」というテーマも特集され、現在注目される6つのブランドの戦略に光を当てます。各社が何を差別化のポイントとしているのかは見逃せません。

また、最新のマーケットリポートでは、イヴ・サンローランと資生堂がピックアップされ、今後の動向に注目が集まっています。最後には、手話を取り入れた接客に挑戦する美容師のインタビューを通じて、業界の多様性を紹介。

年末のこの号は、充実した内容で一杯です。吉田カバンから日本化粧品、さらには発酵技術まで、幅広いテーマが網羅されており、多くの読者にとって刺激的な内容となっています。特に、これまでの90年の歴史と今後の展望を探ることのできる貴重な一冊です。