Kontronの新しい3.5インチSBC-EKL
はじめに
2023年6月29日、台湾の台北で、IoTおよび組込みコンピューティング技術のリーディングプロバイダーであるコントロンが新しい3.5インチ・シングルボードコンピュータ(SBC)である3.5”-SBC-EKLの発売を発表しました。この製品は、商業および産業向けのIoTアプリケーションに特化して設計されており、低消費電力ながら高い性能が特徴です。
コンピューティング性能の強化
3.5”-SBC-EKLは、最新のインテル® Atom® x6000Eシリーズを搭載し、さまざまなバリエーションが用意されています。これにより、CPUの性能が向上し、最大で2倍のグラフィックス性能を実現しました。この進化により、AIやコンピュータビジョンタスクの処理が迅速に行える他、エネルギー効率も向上しています。加えて、リアパネルにはデュアル4K60ディスプレイ対応のDisplayPortが2つ装備されており、多彩なビジュアルアプリケーションに対応可能です。
高速通信と低遅延
この新しいSBCは、インバンドECCに対応したデュアルチャネルDDR4メモリソケットや、2.5 GbE LANポート、USB 3.2 Gen-2コネクタを備えた現代的な機能を提供します。さらに、インテル® TCCやTSNといった技術を使用することで、超低遅延イーサネット通信が実現され、最大1マイクロ秒の精度を達成しました。
ARM®ベースのデバイスとの互換性
3.5”-SBC-EKLは、インテル®プログラマブルサービスエンジンをサポートしており、ARM® Cortex®-M7ベースのマイクロコントローラがボードに組み込まれています。このマイクロコントローラの独立した動作により、CAN FD伝送が可能となり、センサーやアクチュエーターとのリアルタイム通信が促進されます。
拡張性とセキュリティ
さらに、3つのM.2拡張スロットを備えており、各種周辺機器の追加が容易です。また、最新のセキュリティ機能として、インテル®プラットフォーム・トラスト・テクノロジーなどの組み込み機能に加え、TPM 2.0セキュリティチップも採用されており、データ保護およびユーザー認証が強化されています。
幅広い温度範囲に対応
3.5”-SBC-EKLは、-40℃から85℃の動作温度を持つ産業用モデルと、0℃から60℃の標準用モデルの2バージョンがあります。これにより、過酷な環境での利用も可能です。
まとめ
Kontronの3.5”-SBC-EKLは、低消費電力ながらも、高い処理性能と拡張性を兼ね備えた理想的なエッジIoTデバイスです。さまざまな産業や商業アプリケーションにおけるニーズに応えるために設計されています。詳細については、
Kontron公式サイトをご覧ください。