世界の児童労働問題とACEの挑戦
国連の持続可能な開発目標(SDGs)では、2025年までに児童労働を根絶することを掲げていますが、現実は厳しく、2020年の時点で、約1億6,000万人の子どもたちが児童労働に従事しているとされています。これは、世界の子どもの約10人に1人が、何らかの形で労働を強いられていることを示しています。国際労働機関(ILO)が発表する新たな推計によると、目標の達成は困難だと予想されています。
この困難な現状を受け、NPO法人ACEは「児童労働反対キャンペーン」を開始し、「あきらめない。児童労働ゼロ。」をスローガンに活動を推進しています。ACEは27年間にわたって児童労働の根絶に向けた活動を行ってきた歴史があり、多くのデータと経験に基づいて、「児童労働を生まない世界は可能である」と確信しています。
「あきらめない。児童労働ゼロ。」キャンペーンの詳細
このキャンペーンは、毎年6月12日の「児童労働反対世界デー」に合わせて実施されます。2025年5月28日から7月25日までの期間、一般の方々が参加できる形で様々なアクションを呼びかけています。ACEはこの期間を通じて、個人ができるアクションを提示し、啓発活動を広げることを目的としています。
参加方法
キャンペーンには、誰でもどこからでも参加可能です。ここでは、主なアクションを3つご紹介します。
1.
ハッシュタグの使用: SNS上で「#あきらめない児童労働ゼロ」をつけて投稿し、児童労働に対する意識を広める。
- 例えば、児童労働に関する自分の意見やアクションを共有する。
- 児童労働をなくすためにつながる商品を購入し、その活動をSNSで紹介する。
2.
クラウドファンディングの支援: ACEの活動資金の約60%は寄付から成り立っています。目標金額は1,000万円で、500人の支援者を募っています。支援が集まると、ACEの児童労働撤廃に向けた取り組みが前進します。
3.
「ストップ!児童労働 キャンペーン」への参加: 5月15日から6月30日まで行われるこのキャンペーンでは、毎年児童労働反対世界デーに合わせた取組みを行っています。今年のテーマは「児童労働ゼロ、その日はいつ?」です。様々なアクションへの参加を呼びかけており、一つのアクションにつき100円がACEを含む加盟団体への寄付になります。
認定NPO法人ACEについて
ACEは、子どもの権利保護と児童労働の撤廃に特化したNGOです。ガーナでの危険な労働から子どもたちを守るための活動や、日本国内での啓発活動を行いつつ、日本政府、ガーナ政府、チョコレート企業に対しても提言をしています。ACEは1997年に設立され、29年もの活動の中で多くの方々の理解と支援を得てきました。2023年には、第6回ジャパンSDGsアワードで初のSDGs推進本部長賞を受賞しています。
みなさまの一つひとつの行動が、児童労働をなくす未来をつくる力になります。ぜひ、行動に参加してみてください。私たちの声を集め、共に社会を変えていきましょう。