ロート製薬、社員食堂メニューでスマートミール三ツ星認証取得
ロート製薬株式会社が、社員の健康管理を重視する中で自社の社員食堂がスマートミール認証の最高ランク、三ツ星を獲得した。これは、健康的な食事を提供することで社員のWell-beingに寄与し、より良い商品やサービスの提供に繋がるという理念に基づくものだ。
健康経営の理念と取り組み
ロート製薬は「まず社員自身が健康であってこそ」という考え方を軸に、社員の健康に関する取り組みを強化してきた。2021年には長期的な健康指標を設定し、社員一人ひとりが自身の健康に目を向けられるよう8つの指標を具体的に設定した。中でも、メタボリックシンドロームの該当者や女性における貧血率の改善が大きな課題であると捉え、新しいメニュー開発に乗り出した。
新たな食事メニューの登場
本社食堂では、シダックスコントラクトフードサービスと連携し、2024年2月にメニューを刷新した。「いいことランチ」と「鉄ちゃんとランチ」と名付けられた定食が新たに登場し、健康に配慮した食事が提供されている。「いいことランチ」では塩分を控えつつ、70g以上の野菜を使うなど、スマートミール認証基準をクリアしている。また、「鉄ちゃんとランチ」では鉄分を意識的に摂取できるように設計されている。
ヘモグロビン値の改善効果
新メニューの導入後の実績も注目されている。有志の女性社員24名を対象に、メニュー導入前後でのヘモグロビン値の変化を測定した。その結果、導入から3ヶ月後には全員のヘモグロビン値が改善されており、「鉄ちゃんとランチ」を定期的に選んだことが効果をもたらしたという。これにより、定期的な食習慣の見直しが外部からのサポートだけでなく、内部からも社員の健康を守る要因になっていることが証明された。
スマートミール認証の意義
スマートミールとは健康に寄与する栄養バランスの取れた食事を指し、一般社団法人健康な食事・食環境コンソーシアムがその認証を推進している。厚生労働省が示す生活習慣病予防のガイドラインに基づき、衛生面や栄養面での基準が設けられており、社員の健康を重要視する企業にとって、一つの指標となる。ロート製薬が取得した三ツ星は、これらの基準をしっかりと満たしたことの証明である。
今後の展望
ロート製薬は、食堂メニューの改善を続けるとともに、2024年春から新たに「とこチャレ2024睡眠+」をスタートし、運動や睡眠習慣の改善にも力を入れる予定だ。健康経営への取り組みを続ける中で、社員がより健やかに働ける環境を整えることが、さらなる企業の成長につながることを期待している。