日本金属が示す未来の金属加工技術
日本金属株式会社は、ひときわ注目を浴びる技術を駆使し、カーボンニュートラルの実現に向けて新たな一歩を踏み出しました。同社は、2024年9月11日から12日までシンガポールのSingapore EXPOで開催される「STAINLESS STEEL WORLD ASIA 2024」に出展します。この展示会では、東京ステンレス研磨興業株式会社との共同による様々な製品を紹介し、環境に優しい成形技術をアピールします。
展示内容の概要
1. ステンレス鋼の広幅箔
特に目を引くのは、ステンレス鋼製の広幅箔です。板厚が0.05mm以下で、公差が±1.0μmという世界最高水準の精度を誇ります。最大620mmの幅で提供され、この高精度な箔材は、東京ステンレス研磨興業が加工した鏡面仕上げの製品にも利用されます。
2. L・Core仕上とFI仕上
次に紹介するのは、低接触抵抗を実現したL・Core仕上と高い表面絶縁抵抗を持つFI仕上です。これらはいずれも、素材において最終製品性能が要求される「Near Net Performance」を実現しており、最終工程でのメッキを省略することができるエコプロダクツです。どちらも環境配慮型であり、多様な用途に適しています。
3. 医療用ステンレス鋼
また、注射針用途に使われる医療用ステンレス鋼も展示予定です。この製品は、欧州医療機器規則(MDR)に準拠しており、溶接性と加工性に優れた特性を有しています。特にコバルト規制に対応した材料選択が可能なため、高い安全性を誇ります。
4. 新型マグネシウム合金(ZA10)
さらに、マグネシウム合金の新製品であるZA10も注目されています。軽量で放熱性や振動吸収性に優れるこの合金は、冷間成形を可能にし、生産性の向上を図りました。医療機器やパソコン、スマートフォンなど、幅広い製品の軽量化に貢献します。
5. 極薄電磁鋼帯
展示される極薄電磁鋼帯は、日本国内で唯一、板厚0.1mm以下の供給が可能です。特に再生エネルギーのニーズが高まる中、電磁鋼帯は多くの無方向性モーターにも使用され、高効率化への対応に貢献しています。
6. 小径キャピラリー用パイプ
そいで、精密管の中でも小径キャピラリー配管の内面精度を向上させた製品も登場します。内径がφ0.5mm以上で、Ra0.5μm以下の性能を実現。様々な産業ニーズに応える重要な製品です。
7. Fine Profile技術
最後に、異形圧延に特化したFine Profile技術も紹介します。これにより、金属の形状制御がより精密に行えるようになり、エコプロダクツとしても注目されています。「NIPPON KINZOKU 2030」という長期経営計画に基づき、サステイナビリティを重視した新技術の開発も進めています。
展示会の詳細
「Stainless Steel World Asia 2024」は、業界の先端素材技術が集まる展示会です。
- - 開催日時: 2024年9月11日(水)〜12日(木) 9:30〜18:00
- - 会場: Singapore EXPO, Hall 6 F52-25
- - 所在地: 1 Expo Drive, #02-01, Singapore 486150
この機会に、環境に配慮した日本金属の革新技術に触れてみてはいかがでしょうか。展示会での新たな発見が、きっと皆様のビジネスのヒントになることでしょう。