子どもや若者の命を支えるセミナー「ringS.」の開催
6月20日(日)、NPO法人Light Ring.によるセミナー「ringS.」がオンラインで開催されました。このプログラムは、子どもや若者の孤独や自殺を防ぐための「ゲートキーパー」を支援するものです。参加者は12名で、ゲートキーパーとしての役割を担う人々が、悩んでいる人をどう支えるか、また、自身の心のケアについて学びました。
メンタルヘルス・ケアプログラム
セミナーの第一部では、メンタルヘルスについて深く掘り下げるプログラムが行われました。参加者は自己を大切にしながら、他者にも適切な支援ができるようトレーニングを受けました。専門家からメンタルヘルスに関する知識を学ぶことで、自分自身の感情と向き合い、セルフケアの重要性を理解する場となりました。
支え手座談会
第二部では、「支え手座談会」が設けられ、参加者は自由に自分の支え方について話し合いました。「嬉しかった瞬間」や「困難な体験」を共有することで、互いに支え合い、強みを見出す機会となりました。このようなコミュニティの形成は、セミナー終了後も続く支援体制の重要な要素です。
開催の背景
近年、コロナ禍によって孤独を感じる人々が増え、自殺者数が増加傾向にあります。特に若年層の自殺は深刻な問題です。文部科学省と厚生労働省の調査によると、2021年の小中高生の自殺者数は過去最も多い499人に達しました。この状況を打破するための解決策の一つとして、ゲートキーパーの育成が挙げられています。彼らは自殺の危険信号を察知し、必要なサポートを提供する役割を果たします。
しかし、ゲートキーパー自身が抱える問題も無視できません。「相談できる居場所がない」「自分が支えることに疲れてしまった」という声が多く聞かれます。Light Ring.では、こうした悩みに対しても目を向け、ゲートキーパーを支えるためのフォローアッププログラムやコミュニティの形成を行っています。
代表理事のメッセージ
Light Ring.の代表理事である石井綾華氏は、支援者の立場から重要なメッセージを発信しています。「近くにいる私たちだからこそ、支援ができる」と強調し、誰にも助けを求められない若者の声に耳を傾けていく必要性を訴えています。彼女は支える側の育成が、悩んでいる子どもや若者に手を差し伸べることにつながると考えています。
次回セミナーの予定
今回のセミナー「ringS.」は、ただの一過性のイベントではなく、参加者同士がいつでも悩みを相談し合える場の提供を目指しています。次回は7月25日(日)に開催予定ですが、日程に変更がある場合もありますので、公式サイトで最新の情報を確認してみてください。
詳細は以下のリンクで確認できます。
ringS. 公式URL
このように、Light Ring.の取り組みは、若者の心を守るために必須の支援活動として注目されています。コミュニティを形成しながら、彼らの心の声に寄り添うことは、これからの未来を支える大切な一歩となります。